2014年10月8日水曜日

性的人身取引の実態を描いたドキュメンタリー映画『ネファリアス』の上映会が行われました

 映画上映を主催した団体『ノット・フォー・セール・ジャパン』(NFSJ)の栗山のぞみさんから以下のご報告をいただきましたので、ご紹介します。

 9月27日、爽やかに晴れ渡った土曜日の午後、JELAホールで行われた映画『ネファリアス――売られる少女たちの叫び』の上映とアフタートークの会には、高校生からご年配の方まで50名もの方々が集まってくださいました。映画タイトルの「ネファリアス」とは、“極悪非道な”という意味。今や世界中で年間15兆円以上を稼ぎだす犯罪産業「人身取引」のなかでも、子どもや女性が被害者になる性産業の裏側を描いたドキュメンタリー映画です。

性的搾取の温床地帯(モルドヴァ、オランダ・アムステルダム、タイ、カンボジア、そしてアメリカ)を巡るカメラが映し出すのは、子どもや女性を売買春の世界に追いやる社会構造、虐待を受けて自尊心を持てないままに自分の性を切り売りしてしまう被害者の心理……。1時間35分の映画が終わって休憩時間に入っても、この問題の闇の深さ、複雑さに、観客の皆さんは圧倒されていたようでした。

会場の様子(JELAホールにて9/27)
休憩を挟んで、NFSJ代表の山岡万里子が「人身取引の世界的な定義」および「日本の私たちと人身取引の関係」についてスライドを使って短くプレゼンテーションいたしました。人身取引犯罪のタイプ、ケースは非常にバリエーションが多いこと、手口が巧妙化し法律や規制が追いつかないこと、特に日本でも実は身近にありながら、なかなか「犯罪」として認定されないもどかしさ等もご紹介しました。

 その後のディスカッションタイムでは、実際にカンボジアで児童の人身取引の現場を見て来られた方からは「国会議員等に呼びかけてこの映画を見せたらどうか」というご意見や、大学の先生から「学生など若い世代に、限られた時間で人身取引の複雑な問題を理解できるように伝えるにはどうしたらよいか」といった質問が出たり、他にも「問題の根本には心の断絶があるのではないか。キリストに於けるほんとうの愛を伝えていかねばならない」といった力強いご感想もいただきました。

ショッキングな映像、私たちも無関係ではない厳しい現実を目の当たりにして心がざわめく中、希望を見出し、正しい道を選びとるにはどうしたらよいのか……。この日の最後には、10分ほどでしたが、穏やかなハープ演奏とともに静まる瞑想と祈りの時間もあり、参加者の皆様とともに自分自身に問いかけるひとときとなりました。

 今回のお招きに感謝しつつ、ご参加くださった皆様とともに、搾取のない社会、すなわち一人ひとりを「人」として見つめ、その魂を大切にする社会に向かって歩みたいと願っております。


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