2015/01/27

【短期宣教師(J3)だより】モーガン・ディクソンさんのビーチバレー体験

前回、茶道の話題で登場したローラ・フェントレスさん同様、モーガン・ディクソンさんも熊本のルーテル学院中学・高等学校で2年間英語を教え、この3月に米国に帰国します。以下はモーガンさんが教えてくれた、日本での忘れられない体験です。

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ある夏の夕方、友達と食事をする予定だったところ、相手の都合でキャンセルになったのに、自分の日本語がどのぐらい通じるか試してみたくなり、私は一人で出かけることにしました。そして、小さな居酒屋にたどり着きました。客は日本人ばっかり。私を目にした店の主人や客の反応からすると、その店にはこれまで外国人が立ち寄った形跡はなかったようです。私は恥ずかしさと緊張でドキドキしていたのですが、なんとか何人かの日本人客と親しげに言葉を交わすことに成功しました。その上、その中の誰かと、今度一緒にビーチバレーをしようと約束して別れたのです。

翌日はパニックでした。なんと、二日後に迫ったアマチュアのビーチ・バレーボール大会にメンバーの一人として参加することに同意したようなのです。ビーチバレーの経験がゼロだったのも問題ですが、このゲームに参加すると
いうことは、日本語だけの環境にまる一日自分を置くということでした。初めての経験です。これまでの日本人の友達は、みんな少し英語ができました。言葉が通じないで困ったことはなかったのです。ところが、ビーチバレー・チームには誰一人、英語の話せる人はいません。飲み屋で数時間ワイワイ言うぐらいならなんとかなりますが、英語が一日中使えない環境は、考えるだに恐ろしかったです。

試合当日、ほとんど知らない日本人のグループの中で私は、今日は一体どうなるんだろうと心配しながら、ビーチに向かう車の中に座っていました。ところが、驚くべきと言えばよいのか、その日は一日中たいへん楽しかったのです。グループのみんなは温かくて気楽な人ばかりで、我慢強く私と接してくれました。言葉はわからないながら、試合に勝とうと必死に私もみんなと一緒におかしな恰好をして、ドタバタと動き回りました。

愉快に過ごせただけではありません。その日を境に、言葉に対する私の考え方が変わりました。日本語は相変わらず下手でしたが、その日からは、以前のように引け目を感じることなく日本人と話せるようになったのです。ビーチバレーの仲間との一件を通して、言葉なしでも、微笑んだり声に出して笑うことで気持ちは通じ合えることを知りました。人と交流する道具は言葉だけではないとわかったおかげで、それまで以上に、相手とのコミュニケーションを楽しめるようになったこと、これがビーチ・バレーボール体験が与えてくれた大きな収穫です。

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いかがでしたか。これは逆の場合も言えますね。JELAが夏に米国に青少年を派遣するグループ・ワークキャンプ。参加したいが英語に自信がないので、と悩んでいる人はいないでしょうか。行こうという思いがあるなら、英語力不足は一切気にせずに申し込んでください。言葉を超えた深く豊かな体験、アメリカの人々との交流があります。昨年の参加者のレポートを読めば様子がわかるでしょう。

JELAへの申込期限は4月末日なのでまだ間に合います。米国のワークキャンプは家の修繕、モーガンさんの場合はビーチバレーと、中身は異なりますが、言葉に自信がなくてもチャレンジするという意味では似ています。14~20歳のときにしか参加できないプログラムですので、その年齢の若者がご家族やお知り合いにいらっしゃる方は、ぜひご検討ください。

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3月に帰国する短期宣教師三人の、お別れメッセージを兼ねた日本での貴重な経験談の紹介も、次回のキャロリン・キーナンさんが最後です。何が飛び出すか、楽しみにお待ちください。


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2015米国グループ・ワークキャンプ参加者募集(応募締切20154月末まで)