2015/02/02

【短期宣教師(J3)だより】キャロリン・キーナンさんのローカル線の旅

3月に米国に帰る短期宣教師の日本での思い出を紹介してきましたが、最終回を飾るのは熊本の九州学院で英語を教えてきたキャロリン・キーナンさんです。ネブラスカ州の田舎からやってきたキャロリンさん、日本ではどんな所が気に入ったのでしょうか。以下、本人によるレポートです。

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キャロリンさん(左)とローラさん
ローラ・フェントレスさんと私には、日本に来たらぜひともやりたいことがありました。それは、ローカル電車にゆられて旅することです。日本各地を鈍行列車でめぐるって、ロマンチックだと思うんです。青春18きっぷのおかげで夢が叶い、思い出に残る経験ができました。

2013年の夏、東京で何泊かすることから旅はスタートしました。東京から一路むかったのは山形です。まる一日かかり、着いたときはメッチャクチャに疲れていましたが、日本人がアメリカ人と同じぐらいスターバックスが好きでよかったです。途中途中でスターバックスのパンやコーヒーにありつけ、つかの間のリラックスが得られました。スターバックス万歳! 

翌日私たちは山寺に行き、山を登る途中に散在する多くのお寺に目を見張りました。山寺の頂上から眺める光景も息を呑むほどの素晴らしさ。私はアメリカの田舎出身なので、日本に来てから故郷の風景を懐かしく思い、それが見られないのが残念でしたが、アメリカに帰ったら日本の田舎の風景を懐かしむことでしょう。他では見られない美しさに満ちた何かがそこにはありました。山寺を堪能した後は、ソフトクリームをほおばりつつ、きれいな浅瀬の川の中を裸足で歩きながら興奮を鎮めました。川は山の裾野から山形市に流れていました。

次に向かったのは仙台・松島の海岸です。ものすごくうれしかった。日本にやって来るまで海に行ったことがなかったし、来てからも遠くから眺めただけだったのです。海の水にさわったことも体を沈めたこともありませんでした。日本三景の一つ、松島をどれほど待ち焦がれたことでしょう。来たかいがありました。山寺とは全く違う風景ですが、それに負けず劣らず魅力的でした。

次の訪問地は会津若松。ローラさんも私もNHKのドラマ『八重の桜』を見ていましたので、主人公・八重の故郷が拝めることに気持ちが昂ぶりました。さらに興奮したのは、はじめて旅館に泊まったことです。すっごくよかった! きれいな庭とすてきなお風呂。泊まった夜には祭りがあって、浴衣姿で見に行きました。踊り、浴衣、歌、灯り……あまりにすばらしく、失神するところでした。

残念ながら旅は長くは続きません。旅が終われば、熊本でのいつもの生活が待っていました。その夏、知らなかった日本、あまり知られていない日本の良さが少しわかった気がしたのですが、良い経験ばかりではなく、困ったこともありました。でも全体的には、日本でした旅の中でも気に入ったものだったと言えそうです。

この経験を通して、自分やローラさん、そして日本のことについて、また、神様がどうして私を日本に連れて来られたのか、私が何を学ぶためにそうされたのか、いろいろ学ぶことができました。将来いつまでも忘れないと思います。
浴衣を着て祭りに参加するキャロリンさん(右)とローラさん
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お読みいただいたように、キャロリンさんはとても快活ですが、真剣さも兼ね備えていて、神様に対してすごく正直な方です。実は、日本にいる間に牧師への確かな召命が与えられ、帰国後にはミネソタの神学校に行くことになっています。その辺の事情については別に書いていただきましたので、ジェラニュースの4月号でご紹介しようと思います。お楽しみにお待ちください。

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