2015年3月10日火曜日

【インド・ワークキャンプ2015】参加者のレポート(その11)

2月12日に成田を出発してインドでワークキャンプに参加したメンバー16名は2月22日に無事に帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

参加者の井上祐子さんからレポートが届きましたので、以下にご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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井上祐子
(主 婦)

昔の青年会の仲間と共に体験することを目的としたインドキャンプは、始めから終わりまで私には未知の素晴らしい経験の連続でした。灼熱の大地に女性たちの色とりどりのサリー姿は美しく、それは乾いた大地に咲く大輪の花びらのように見えました。
義足をつくる井上さん

CRHPのことを何も知らず飛び込んだキャンプでしたが、実際に見て体験しその活動の説明を受け、また、パンフレットを読んでその活動の深さ、広さ、考え方の素晴らしさに胸打たれました。

一緒に行った仲間たちは皆素晴らしく、すぐに現地の人たちに溶け込み、歌や踊りやパフォーマンスでキャンプを盛り上げていました。毎夕、徳野先生との祈りの一時も得難い経験でした。日本にいると雑事に追われ、つい聖書を開くことを忘れてしまう私ですが、朝晩み言葉を聞き、祈ることができたのも恵みでした。最も忘れがたいことは「赦すこと」の大切さと「与えることの素晴らしさ」について学んだことです。

ラトナマラさん
日曜日の午後、農場に見学に行き、農場のマネージャーをしているラトナマラさんのお話を聞くチャンスがありました。彼女は12歳で学校教育を終え、15歳で嫁ぎ、一児にも恵まれ、幸せだったのですが、あるとき夫が急に元気がなくなりました。病院に連れて行ったらエイズであることがわかりました。そして懸命の介護にも拘わらず夫は死亡しました。

彼女は実家に帰りましたが、夫がエイズであったことがわかると子どもと共に追い出されました。その後子どももエイズのために死に、自分も生死の間をさまよっていました。そんなときにCRHPに助けられました。

住む所と農場の仕事とを与えられ、栄養を十分に取るように教えられました。そして元気に回復し、人並みに働けるようになりました。それを知った実家の人々は彼女を訪ねて来るようになりましたが、彼女はどうしても彼らを赦すことができませんでした。自分が最も愛と、食物と、着る物と、住む所とお金を必要としていたときに自分を捨てたからです。

そのことをDrs.アローレに相談しました。彼女は私に「赦しなさい」と言いました。彼女は家族と和解し、妹の娘を養女にしました。その娘は今、薬剤師として働いています。そして彼女は今、この農場でとても幸福に暮らしています。「赦す」ことを通して得た「平安」で、彼女は輝いていました。

もう一人、ミーナ先生からは「与えることの素晴らしさ」について教えられました。ミーナ先生は幼稚園の園長です。先生は毎朝9時にスラムに園児をお迎えに行きます。そこで、保護者の方といろいろ話をしながら、その家庭で困っていることや必要なことを見つけ、アドバイスし、援助の手をさしのべています。子どもたちは安心してミーナ先生に頼っています。まるで現代版「マザー・テレサ」のような人です。

そんなミーナ先生と一緒に幼稚園の壁に動物の絵を描くチャンスがありました。「ここはどんなふうに描いたらいいですか?」などとお話をしているうちに、ミーナ先生は私のことを「4,5年前に亡くなった自分の母にそっくり」と話してくれました。お互いに家族のことを話しあったりして、だんだん親しくなりました。

井上さんご夫妻
ミーナ先生の腕にはまっていたブレスレットがとっても素敵だったので、「私もこんなのを買いたいのですが、どんなふうにサイズを決めるのですか?」とお尋ねしました。先生はすぐ自分の腕からブレスレットを外して私の腕に嵌めて「とらないでいいのよ、そのままにしておいて」と言いました。私はもうびっくりでした。水も電気も物資も日本ほど豊かでない国の方が見ず知らずの私に下さるなんて! 何にも持っていなかった私は、とてもドギマギしてイヤリングを外し、もらっていただきました。
最後の日には私たち全員をお茶に招待してくださいました。お台所と一間だけの簡素なお家でしたが、おいしいチャイとビスケットをご馳走になりました。また、幼稚園の前の石畳には私たちのために「Good by! 」と「We love you!」のメッセージで囲まれた2メートルぐらいの大きな素敵な花柄の模様を二つ描いて待っていてくださいました。一つは私たちのために、もう一つはベルギーから来ていつもミーナ先生と一緒に行動し、彼女を支えていたケイトさんのために。ミーナ先生の温かい心に触れることができて私はとても幸福でした。

素晴らしいプランで私たちをインドに連れて行ってくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。