2016/08/26

【ブラジルAMILUだより】 Diadema集会所の音楽教室とポルトガル語礼拝

サンパウロ教会の徳弘浩隆牧師より、7月の音楽ミニストリー(AMILU)便りが届きましたので、以下にご紹介します。

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 Melo先生が休暇中なので、Diadema(ジアデマ)集会所のポルトガル語礼拝も、私、徳弘が担当しています。前はポルトガル語で原稿を書いて言って読んでいましたが、忙しいので、日本語の礼拝のために準備した日本語を見ながら、ポルトガル語でお話をするというスタイルでやっています。間違えたり、言葉を思い出さないときは、聞いている会衆の方々が「こうですか?」、「あ、それはこういうんですよね」って合いの手を入れて教えてくれる、楽しい礼拝です。
Diadema集会所の礼拝の模様

「まぁ、先生のポルトガル語もまだまだだから、助けてくださいね」と皆さんに頼み、子どもたちにも、「先生はMelo先生みたいにピアノが弾けないから、前奏や後奏を手伝ってよ」とお願いして、聖壇に一緒に座ってもらいました。

説教の前、「神様の言葉は種、それを私たちに撒いてくださる…」というよく歌う讃美歌を、御言葉の歌代わりに、子どもたちにリコーダーで吹いてもらいました。素直に練習するときもあれば、ちょっとすねたり、家庭でごたごたがあったりして機嫌が悪くなったりすることもあります。今日は、いつも素直なLeo君が「僕は吹かないよ」とむっつりしています。
礼拝に参加してくれたLeo君(奥)とPaulo君(手前)
後からAMILUに加わって練習を始めたPaulo君が今日は張り切っています。何度も何度も私の目を見て、「今?」「次?」と合図をしてくるので、聖書朗読が終わった時に、「さぁ、いまだ、頼んだぞ!」と合図を送ります。かっこよく吹き始めたのですが、途中で詰まってしまってやり直し。でも、また今度も詰まってしまって、3回目に「あー、今日はだめだ。もう帰る!」と言い出しました。
リコーダーを頑張って吹くPaulo君

みんなは暖かく笑いながら、「大丈夫だよ、頼むよ」と声援を送ります。Paulo君は「だって今日は人がいっぱいいるんだもん。あがっちゃったよ」と言いました。確かに今日は、サンパウロから7人で自動車に乗ってDiadema集会所の礼拝にやってきたのです。「徳弘牧師がポルトガル語礼拝で頑張ってるから一緒についていこう」というのと、「Melo先生がいなくて寂しいだろうから、礼拝を盛り上げよう」という気持ちもある方々でした。

私は言いました。「間違ってもいいんだよ。ほら、先生だって、ポルトガル語間違えだらけだけど、一生懸命神様の言葉を伝えようって頑張ってるんだよ。間違えが怖くて何もしないより、やってみることが大切なんだよ」「ほら、先生がいいお手本見せてあげるから。間違えても平気で頑張ってる見本見せるからさ」となだめるとみんなも爆笑。Paulo君は気を取り直しました。そして機嫌の悪かったLeo君にバトンタッチ、「今日は僕がやるよ」ってLeo君が吹いてくれました。
ポルトガル語で頑張って説教をする徳弘先生

貧しい地域の集会所、お父さんがアルコールや薬で入院したり、仕事を続けられなかったり、お母さんもそれで神経質になって、家の中が荒れることもあるそうです。なにやら、そんな事情も抱えたそれぞれの家庭。今日はそのお父さんとお母さんも久しぶりに礼拝に来てくれていて、喜んで握手して帰って行かれました。

音楽教室を通して、子どもの生き方が変わり、ご両親もよい影響を受ける、そんな働きにもなっているようです。これからも、根気強く、でも楽しく続けていきたいと思わされます。(徳弘浩隆)