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今年のテーマ曲は、Benção da Irlanda(アイルランドの祝福)
少しずつレパートリーが増えてきたのですが、一年間、味わいながら、祈りながら歌う歌を聖歌隊とAMILUの音楽教室でもっと上手にやってみたいと話し合い、決まったのは「Benção da Irlanda」という歌です。ドイツ経由ででしょうか、IECLB(ブラジル・ルーテル告白福音教会)でも最近取り上げられ、いくつかの教会でポルトガル語で歌っています。それをMelo先生がもってきてくれて、一節だけ日本語にして一生懸命に歌っていました。
アイルランドの祝福 |
この歌の歴史や背景を調べ、アイルランドの古くからある有名な素敵な祝福の祈りだと知りました。アイルランドと聞いて思い出したのが、キャロル・サック宣教師です。JELAでリラ・プレカリア「祈りのたて琴」という働きをし、後継者を育てていると昔から知っていました。そこで、「この祝福の祈りや、歌を知っていますか?リラ・プレカリアでも用いたりしていますか?」を尋ねすると、すぐに返事をいただきました。キャロルさんもこの祈りが大好きで、家の玄関にタペストリーを飾っているとのこと。写真も一緒に送ってくれました。そして、オリジナルの歌や楽譜も。サンパウロで昨年がんで亡くなった90歳の日系人のご婦人の一周年の記念会を礼拝の中ですることになっていたので、この祝福の歌をみんなに知ってほしかったのです。聖書箇所は放蕩息子のところでした。どんな子でも、赦し、愛する親の気持ち、それに似た、神様の祈り、それが祝福の言葉だと思えたからです。キャロルさんのリラプレカリアの働きを考えていると、『おとうと』という山田洋次監督の映画も思い出しました。ホスピスでハープを弾いてくれるボランティアという設定でこの映画にもキャロルさんの働きが取り上げられ、出演もしていたからです。そんなことを、伝えるやり取りをしていると、「ブラジルで日曜日のその記念会がある同じ時間に、日本で私もローソクに火をともして、ハープを弾いて祈りますよ」と言ってくださいました。
日曜日の礼拝では、記念会の時に、アイルランドの祝福を日本語とポルトガル語で順に何度も歌い、神様の愛と、その祝福の意味、そしてアイルランドやホスピスのつながりで、キャロルさんのことも紹介しました。同じ時間に日本で名前を呼んで祈ってくれていると、そのことも伝えると、ご遺族の方はとても喜んでくださいました。
JELAにも一部支援していただいているAMILUの働き、そしてアイルランドの祝福という讃美歌をともに愛している日本とブラジルの教会員、不思議な出会いを感謝しました。
今年は、3部合唱と、ソプラノリコーダー、アルトリコーダー、そしてギターも合わせて、みんなできれいに賛美できるよう、練習を続けていきたいと思います。AMILUの子どもたちもこの歌が大好きで、リコーダーが上手になり、歌も歌うようになりました。
「アイルランドの祝福」
道がつねにあなたの前にありますように。
風がいつもあなたの背中を 押してくれますように。
太陽があなたの顔を暖かく照らし、
雨があなたの畑に やさしく降り注ぎますように。
そしてふたたび会う日まで、神様がその手のひらで、
あなたをやさしく包んで くださいますように。
この祝福を、いつも神様からいただいて、歩んでいきたいですね。(徳弘浩隆)
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