JELAは例年、奨学金事業を通じて栃木県のアジア学院(Asian Rural Institute、略称「ARI」)で学ぶ研修生を支援しています。この学校は、(アジアに限らず)世界各地の発展途上国から人材を募って研修を受けてもらい、それぞれの故郷で農村指導者としてコミュニティの生活向上に寄与できるよう、農業研修や、キリスト教主義に基づくリーダーシップ教育を行っています。
ARIはここ数年、首都圏の支援者のためのランチイベント「アジア学院ランチ in Tokyo~感謝の集い~」を聖公会聖アンデレ教会(東京都港区)で開催していて、 昨年同様、今回もJELAはご招待をいただき、職員の下川正人が出席しました。以下にイベントの様子をレポートします。
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JELAは今年度、アフリカ南東部のマラウイ共和国から来た、マクドナルド・ンジャラ・バンダさんの研修費を支援しています。彼はマラウイ聖公会の司祭の資格を持ち、宗教者としての活動のほか、地元での農業指導や環境保護活動に携わってきました。
マクドナルドさんは、2010年にも一般の研修生としてARIで学び、その後5年間、母国でその学びを活かした活動を行ってきました。今回は、一度ARIでの研修を終えた者が、さらに学びを深め、またARIスタッフのアシスタントをしながら指導者としての力を培う「研究科生」として3月に再来日しました。
ランチイベントの会場でお会いするやいなや、マクドナルドさんは早速、JELAの支援に対する感謝の言葉を述べてくださいました。「ルーテル教会の団体が支援してくれると聞いたときは、本当に嬉しかったです。マラウイでは聖公会とルーテル教会は互いに協力する関係にあるのです」。
2010年にARIで研修を受けたことで、どのような良い影響があったかを訊ねると、
「考え方が、次のようなものに大きく変わりました。農業の持続可能性や環境への影響に配慮するようになりましたし、『仕える指導者』を目指し、他の民族や宗教の人に寛容になりました。
母国で実践するべき学びばかりでした」と熱く語ってくださいました。心からの思いを述べているということが分かる、まっすぐな眼差しが印象的でした。
この日マクドナルドさんは、研究科生として、マラウイに帰国していた5年間の活動報告のプレゼンテーションを行い、ARIでの学びが、いかに自分の農村指導者・奉仕者としての活動やコミュニティの発展のために活かされてきたかを説明されました。エネルギッシュかつ思慮深い内容で、JELAはとても良い人材をサポートできているのだと感じました。
ランチでは、すべてARIで採れた食材を使って、研修生の皆さんが自国の郷土料理を振る舞ってくださいました。見慣れない料理でしたが、食べてみると美味。出身国も、肌の色も、文化も違う人たちですが、同じものを食べて「おいしい」と思えるのは素晴らしいことだと思いました。
(下川正人)
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マクドナルドさんより、感謝のお便りをいただきましたので、以下に和訳したものをご紹介いたします:
違う教派の出身にも関わらず、私を、そして私のコミュニティを支援してくださっているJELAに心から感謝します。キリストの愛が、この奨学金を通じて確かに働いていることを感じます。この感謝は言葉に言い尽せません。これからも全能の神がJELAを祝福し続け、他の人にも将来、JELAの支援が行き渡ることを祈っています。私は、今後の活動を通じて、自分のスキルを多くの人と共有していきます。JELAが私に下さった投資は、より大きなコミュニティへの投資です。
マクドナルド