『アルプスの少女ハイジ 心を照らす100の言葉』(2015年、いろは出版編・発行)をとりあげます。
ハイジに登場する言葉ではなく、アニメの絵と有名な哲学者・作家・俳優などの名言のコラボレーションのような本です。全体は「生き方/許す/別離/転機/解放/愛する/幸福」の七つの章に分類されています。
以下では各章から数個、気にいった言葉をご紹介します。
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第1章 生き方
- 人生はたった一度きり。けれど、正しく生きたなら、一度で十分。(メイ・ウエスト/女優)
- 人生とは、物語のようなものだ。いかに長く生きたのかではなく、いかによく生きたのかが問題だ。(セネカ/哲学者)
「正しく」とか「よく」という基準が何によるのか気になります。聖書は「正しい方は一人しかいません」と言っています。
第2章 許す
- 許すことは、過去を変えることではなく未来を広げることである。(ポール・バーザ/植物学者)
- 絶望的な状況というものはない。人が状況に対して絶望的になるだけだ。(クレア・ブース・ルース/劇作家)
第3章 別離
- 暗闇を不安に思うより、一本のろうそくに火を灯しなさい。(エレノア・ルーズベルト/人権活動家)
- 人生とはおもしろいものです。何か一つを手放したら、それよりずっといいものがやってくるものです。(サマセット・モーム/作家)
キリスト信徒にとって「ろうそくの灯」はイエス・キリストです。後者のモームの言葉は、「一粒の麦もし死ななければ~」という聖句を想起させます。
第4章 転機
- 運命を一夜で変えることはできないが、あなたが進む方向を変えることは一夜でできる。(ジム・ローン/実業家)
- できると決断しなさい。方法などは後から見つければいいのだ。(リンカーン/政治家)
第5章 解放
- 自分の翼だけで飛ぶなら、鳥は高く舞い上がることはできない。(ウィリアム・ブレイク/詩人)
- つまずいたところにこそ、宝物がある。(ジョーゼフ・キャンベル/神話学者)
キリストに信頼する者は、自分の翼だけでなく、神の翼につかまって飛ぶように、日々導かれます。
第6章 愛する
- 友人とは、すべてを知りながらも愛してくれる人間である。(エルバート・ハバート/作家)
- 私たちはこの世で大きいことはできません。小さなことを大きな愛をもって行うだけです。(マザー・テレサ/修道女)
私たちのすべてを知りながら、自分から愛してくださったのが神様です。私たちの罪を処理するために、ひとりごイエスを十字架につけてくださったのですから。この事実を神の霊によって知らされ、心からそれを受け入れる時、感謝に満ち溢れます。
第7章 幸福
- 冬がなければ、春を気持ちよく感じない私たちは、時に逆境を味わわなければ、幸福をそれほど喜ばなくなる。(シャーロット・ブロンテ/作家)
- 一つの幸せのドアが閉じるとき、もう一つのドアが開く。しかし、私たちは閉じたドアばかりに目を奪われ、開いたドアに気づかない。(ヘレン・ケラー/教育者)
逆境にある人にブロンテとケラーの言葉を送ります。このような考え方を可能にしてくださるのは神様であり、神を信頼する信仰によって、その見方が可能となるのです。
上にとりあげた言葉を発したのがクリスチャンであるのかないのか、私は知りません。しかし、あなたがクリスチャンなら、それらの言葉の中にキリストの教え、イエスにつながることの大切さが読み取れるはずです。
JELA事務局長
森川 博己
森川 博己
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