2024/08/27

【米国ワークキャンプ2024】参加者レポート1(池野 雅弥さん)

 JELAは、2001年からアメリカで開催される家屋修繕の中高生ボランティアワークキャンプ「グループ・ワークキャンプ」に、日本の中高生を派遣しています。コロナ禍で2019年を最後に同キャンプを延期していましたが、今年7月に5年ぶりとなるワークキャンプを再開することができました!

 今回は全国各地から17名の中高生が集まり、ミシガン州はミッドランド市で開催されたキャンプに参加しました。(※キャンプの様子を取り上げたブログ記事を毎日更新していました!キャンプ初日の速報はこちら

 キャンプ終了後に参加者から寄せられた感想レポートを本日から掲載して参りますので、ぜひご覧ください!!


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「lolipop moment」

池野 雅弥(高校2年生)

 この12日間で生涯で忘れられない経験をすることができたし、特に出会いの素晴らしさを実感した。
ペンキ塗りのワークに励む池野さん

 キャンプで心に一番残っている言葉は「lolipop moment」だ。「lolipop moment」とは、誰かの発言や行動によって、本人が気づかないうちに誰かの暮しがよくなった瞬間のこと。キャンプ中は幾度となく「lolipop moment」があった。


 でも特に忘れられないのが25日の夜プロだ。テーマは「tested」で神様に見られてない、知られてない、聞かれてもいない時というものだった。少し僕自身の話をすると、大人数でなにかするとき友達と会話してるときでさえもで、あえてではないがみんなの話を聞くに徹してしまう。みんなの話すことも興味も知らないことが多く、自分がその場に存在していてもいなくても何も変わらないと思うと、いつもなんとなく自分のことはいいやとなる。意見や話を求められることもない時はそれこそ自分は見られてない、知られてない、聞かれてもいないのだとふと思う節はよくあった。僕は「少し不在」な人間だと思っていた。


現地の中高生と共にワークする池野さん(奥)

 そんな中あの日はある男性が自身の話を聞かせて下さる時間があった。彼の息子に関する話でとても重く、でも乗り越えた先の僕らとの出会いが心の支えであるしとても幸せであるというものだった。とても感動したが、同時に半分理解できるかどうかの英語をずっと聞いていたのもあって途中少し眠くなっていた自分に失望していた。ただその後その場にいた全員が感極まっているときに、キャンプの仲間が僕をみつけてハグしてくれた。人生最大の「lolipop moment」だった。いつも「少し不在」で自分の弱さに負けそうな僕との出会いを喜び、受け入れてくれたことがとてつもなく嬉しかった。


 スタッフの方々も僕の存在を大切に思ってくださっていて普段泣かないのに号泣してしまった。その時神様の存在を感じられた気がした。ずっと前から僕の心の中を見て、ワークキャンプと素晴らしい出会いを与えて下さったのだと。


池野さん(2段目右端)とワークの仲間たち

 キャンプ前はよく知らなかった神様も、キャンプ後には僕らに意味あるものを与え、そして寄り添って下さる存在であると知ることができた。だから神様が与えてくださったどんな出会いも大切にしたいし、誰かの「lolipop moment」になっていきたい。


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