JELAは2月12~22日にカンボジアでワークキャンプを行いました。
引率2名を含む7名の参加者たちは、JELAが支援している現地団体との協力で2箇所の小学校でのボランティア活動を行いました。また、学校の子どもたちと遊び、カンボジア・ルーテル教会の青年会や礼拝に参加し、交流を深めました。
カンボジアの歴史と文化を知るために、キリングフィールド、拷問博物館、地雷博物館などの見学や世界遺産アンコールワット遺跡の観光も体験することができました。
以下は、本間いぶ紀さんのレポートです。
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初めて行ったカンボジア。それがJELAのワークキャンプで良かったと心から思っています。もし単なる観光でカンボジアを訪れていたら、カンボジアが抱える問題に気づくことができなかったと思います。
参加者と並んで学校の塗装に励む本間さん(手前) |
首都プノンペンで過ごした1週間は貧富の差を目の当たりにしました。ビルが立ち並び、人々が近代的な暮らしをする街から、ワークのために車でほんの少し移動すると、舗装されていない道路や清潔な水を使うことのできない環境、女性や子どもが安心して暮らすことのできない環境がありました。事前に大学の授業や自身で調べて知っていたことではありましたが、とてもショックでした。
近年のカンボジア経済は高成長していますが、そこから弾かれた人々が多く存在することを実感しました。わたしたちが行った時はちょうど干ばつで多くのため池が干上がっていました。また、少数派のイスラム教信仰者が多い地域では幹線道路にも関わらず、政府の支援が少ないため、あまり整備されていませんでした。
教室に飾る日本をテーマにした絵を子どもたちと一緒に描く本間さん(右端) |
LWD(Life With Dignity)で聞いた話の中の「カンボジアの平等な開発」がいかに重要なことかを考えさせられました。その「カンボジアの平等な開発」をする上で、わたしたち日本人ができる支援は何だろうと考えたときに、現地で活かすことのできる技術や知識の提供がすぐに思い浮かびました。しかし、それらはわたしのような技術も知識もお金もない大学生ができるものではありません。支援をしたいけど、難しい状況にもどかしくなりました。
現地支援団体LWDにてプレゼンを熱心に聞く参加者ち |
そんな中でも、ひとりの人間として、クリスチャンとしてできることがありました。この現状を世の中の人に「知ってもらう」ことです。わたしは今回の渡航で、カンボジア国内の経済格差やポル-ポト政権が行った残虐な行為をこの目で見て深く知りました。キリングフィールドやトゥールスレン拷問博物館、地雷博物館では、海外から来た人たちにカンボジア国内でポル・ポト政権が何をしてきたか、どんな残虐な行為をしてきたか、見るに耐えない事実を教えてくれました。「知る」「知らせる」ことで支援の輪が広がること、知らなくては何も始まらない、正しく知ることで正しい支援ができるのだと強く感じました。そして、今自分にできることをしたいです。