キャンプには14名の青少年が参加し、農村指導者を志す留学生が多く学ぶ農業専門学校「アジア学院」を舞台に、同学院独自の農作業「フードライフ・ワーク」を体験しながら、聖書と英語を学ぶ時間を共に過ごしました。
僕は英語ができない。苦手とは思っていない。勉強の時間が足りないだけだ。英語ができるようになって、世界中の人と話ができるようになりたい。そんな僕にとって、イングリッシュ・バイブル&ワークキャンプは、興味はあったけれど、不安の方が大きかった。
キャンプの少し前に、Zoom(オンライン会議用アプリケーション)で事前の説明会があった。スタッフさんと、他のキャンパーの皆が集まって、自己紹介をした。キャンパーのしょうのすけが、「英語が出来なくても大丈夫ですか」と聞くと、スタッフのポールさんが「その場合は、追放ですね」と言った。それを聞いたみんなは、静まり返った。すぐ後にポールさんが「冗談です」と言って笑ったが、僕はポールさんの冗談とは思えない言い方が面白くて笑った。少しボケているポールさんをスタッフのサト君がやさしく助けていた。楽しそうな雰囲気の説明会を聞いた後は、不安よりも楽しみの方が大きくなった。
キャンプの事前説明会の様子。 (奎祐さんは上の列、右から2番目) |
第一日。皆、ゆるかった。そして思った以上にリアルだった。
説明会のときの雰囲気は良かったけれど、実際に会うとなると言い表せない不安になる。皆の性格が分からないから、どう接したら良いのかも分からない。キャンプの一週間は長い一週間になるような気がしていた。
那須塩原駅で皆に会うと、Zoomの説明会のから、そのまま飛び出してきたみたいで安心した。
アジア学院での案内と説明を受ける参加者たち |
アジア学院に着くと、そこは「ザ・自然」だった。山や森、そして虫が沢山いた。最初に驚いたのは、食事のとき、ハエが多く飛んでいることだ。僕は、それが気になって仕方がなかった。他の人は、気にならないようだった。そして、次の日から僕もハエが気にならなくなった。「慣れ」とは、自分を守る防衛本能なのかも知れない。こうして、「ザ・自然」の中に入っていくことが出来た。
初日のバイブルスタディで、「世界の始まり」を想像して描く奎祐さん |