JELAは、初めての国内ワークキャンプ「JELA English Bible & Work Camp 2022」を、中高生を対象として、7月31日から8月6日まで栃木県那須塩原市で開催しました。
キャンプには14名の青少年が参加し、農村指導者を志す留学生が多く学ぶ農業専門学校「アジア学院」を舞台に、同学院独自の農作業「フードライフ・ワーク」を体験しながら、聖書と英語を学ぶ時間を共に過ごしました。
今回ご紹介する参加者レポートは阿部奎祐さんですが、奎祐さんのレポートは、キャンプ初日から毎日を振り返る形で、原稿用紙18枚にもおよぶ大作でした!そのため、奎祐さんのレポートは、7回(キャンプの1日分)に分けて今後ご紹介します。以下が阿部奎祐レポート「その2」です。(「その1」のリンクです。)
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阿部奎祐
「第2日。アジアと出会う。」
アジア学院の朝は早い。目覚ましの前に、にわとりが鳴く。それが目覚ましよりもうるさい。
毎日のはじまりは、ラジオ体操とワークだ。朝のワークは、大抵草むしりだ。意外と楽しい。ワークが終わると朝食になる。アジア学院では、学生が交代で食事を作っている。僕も手伝おうとしたけれど、キッチンには入ってはいけないと言われた。
日本はアジアにある国だ。アジア学院は、インド、ベトナム、インドネシアなど、アジア以外のアフリカからも学生が来ていた。今年は30人以上の学生が来ていると聞いた。
昼間のワークは畑仕事だった。畑仕事は長靴と言われていたのに、僕は普通の靴で行ってしまった。同じグループでスタッフのヤマちゃんが、僕と一緒に戻って長靴を取りに行ってくれた。ヤマちゃんは、僕と同じグループで優しいスタッフだ。暑い中での畑仕事はキツかった。僕の首まで覆う帽子が役にたった。皆も、僕の帽子が良いと言っていた。
自慢の帽子で畑仕事をこなす阿部さん |
バイブルスタディは、ビギニングがテーマだった。僕は学校の先生から、キャンプに行く前に聖書の創世記を読んでから行くように言われていた。創世記は、想像するのが難しい話だった。何も無いところから世界をたったの6日で作ってしまう。頭の中が混乱して僕には想像できない。神にしか出来ない。キャンパーのモエハは、「泣くことがない世界」を創造した。モエハは絵がすごく上手だ。僕はそれに驚いた。
昼にアジア学院の学生がスクリーンを使って、僕たちに発表をしてくれた。僕は英語が分からない。最後まで良く聞いたけど、やっぱり内容がほとんど分からなかった。もし僕が英語を理解できていたら、もっとアジア学院の人たちのことを知れたと思う。
アジア学院の留学生の発表の模様 |
この日、一番の出来事は夕食のカレーだ。キャンパーが幾つかのグループに分かれて、それぞれ好きなカレーを作る。カレー作りはインドのヴェロさん教えてくれた。いろいろなスパイスを混ぜて作る。僕は疲れすぎていたのか、あまり食欲が無かった。それでも、僕のグループが作ったカレーは美味しかった。辛いカレーを作ったグループもあったけど、僕のカレーはちょうど良い辛さだった。
カレー作りに奮闘する阿部さん |
食べる時、ヴェロさんが食べ方を教えてくれた。お皿はバナナの葉っぱ。そしてスプーンの代わりに手で食べる。ヴェロさんが手で食べる時のコツを教えてくれた。カレーのルーは暑いから、先に米を手にとって、その上にルーを取ることで火傷しないで食べられると教えてくれた。言われたとおりにやってみた。米もルーもどっちも熱かった。キャンパーのハマは、どうしても手で食べられなくて、頑張って犬喰いしていたのが、僕には笑えた。僕は、すぐに慣れた。
ハマは天然で面白い。高2なのに皆からイジられる。僕もハマと呼び、タメ口だった。ハマは人気者だ。
夕食を食べながら、ヴェロさんがインドのことを話してくれた。インドでは差別が沢山あるそうだ。そのひとつが、出身の地域による差別だ。ヴェロさんは差別される地域の出身で、地域を理由に差別されることを悲しんでいた。ヴェロさんの話を聞いて、僕も悲しくなった。ヴェロさんは、優しくて、楽しくて良い人だ。
「その3」につづく