2017/09/29

【奨学金】 アフリカ出身の奨学生から感謝の便り

JELAは、東京国際大学(埼玉・川越)で国際関係論を学ぶアフリカ出身のアルファさん(仮名)に奨学金を提供しています。アルファさんは母国での迫害を逃れ2015年に来日し、現在難民認定申請中です。知識に対する貪欲さと、人々のために働きたいという強い意志をお持ちで、留学ビザを取得して大学に入学し、JELAがその学費を支援しています。

以下、ご本人からのお礼のお手紙をご紹介します。(原文の英語をJELAが和訳)

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大学の講義の様子
日本で勉強が続けられる機会を与えてくださったJELAに心から感謝しています。JELAの奨学金のおかげで、私の毎日は活き活きとしたものになりました。再び大学で学べるようになりましたし、知識や経験に飢えた魂も癒やされました。

JELAが学費全額を支援してくれ、東京国際大学に通って自分の夢を追い求めることができることを幸せに思います。大学でより優れた知的スキルを獲得することで、明るい未来が始まるという希望を取り戻しつつあります。

環境が変わって大変なことも多々ありますが、東京国際大学が私にふさわしい場所であると確信しています。ここで、将来活躍するための多くのスキルを習得し、日本語を磨くことができるからです。

これからも周りの期待に応え、世界をよりよくするために貢献できればと思っています。

(アルファ)

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【関連リンク】
日本福音ルーテル社団 (JELA)

2017/09/25

【一日神学校】 JELAミニショップを出店、ワークキャンプ・事業活動を紹介

9月23日の「一日神学校」(日本ルーテル神学校ルーテル学院大学主催)でミニショップを出店しました。

JELAのミニショップでは、来年2月に開催予定のカンボジア・ワークキャンプのお知らせやJELAの事業活動紹介をしながら、カンボジアのグッズを販売しました。

今年の「一日神学校」は、宗教改革500年記念に関連した催しが盛り沢山だったこともあり、遠方からも大勢の来客がありました。

JELAのミニショップで用意していた「クロマー」(カンボジア産の多目的スカーフ)の評判も良く、購入してその場で着る方もいました。グッズも盛況の内に完売することができました。グッズ販売の収益は全てJELAの世界の子ども支援事業のために用います。JELAのミニショップにお越しくださり、ご協力いただいた皆様に感謝します。


<カンボジア・ワークキャンプ2018、参加者募集中!>
来年の2月14~24日に開催するカンボジア・ワークキャンプの参加者を募集しています。
キャンプの内容は、現地の団体の活動支援と交流、学校校舎修復や設備設置、キリング・フィールド等の歴史的に著名な地域や博物館訪問など。
参加できるのは18歳以上(高校生不可)で健康に自信のある方、参加費は13万円です。

詳細・申し込み方法は、こちらのブログ記事をご覧ください→http://jelanews.blogspot.jp/2017/09/2018.html




【関連リンク】
JELA-workcamp(JELAのワークキャンプに関するFacebookページ)
2014年カンボジア・ワークキャンプ参加者レポート等関連記事(JELAニュース34号)
日本福音ルーテル社団(JELA)ウェブサイト


【ブラジル・音楽ミニストリー報告】ひとりの子どもとの触れ合い(3)

ブラジル・サンパウロ教会が子どもたちの情操教育のために行っている音楽ミニストリーをJELAは支援しています。この音楽教室に通う少女Anaの話の3回目です。

*初回はこちらから   
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子どもたちの居場所を大切に守っていかなければ
徳弘浩隆・由美子

左から:Anaさん、徳弘牧師、Anaさんのお母さん

日曜日。ポルトガル語の礼拝を私がしていると、途中でAnaが入ってきました。最初はお姉さんと一緒にまた来てくれたのかとみんな思ったのですが、よく見るとお母さんでした。

この日もみんな大喜びで、礼拝のあとコーヒーとパンやケーキを一緒にいただき、おしゃべりをしました。

お母さんは教会のことを気に入っているとのことで、「ちょうどいま仕事がなくて時間があるので、火曜日の教室を手伝います」と言ってくれました。

 

そして今日、お母さんが2時ごろAnaと一緒に来てくれました。3時のおやつの時間の準備を率先してやってくれて、子どもたちみんなの面倒も見てくれました。片付けや洗い物、そしてミニバザーが終わるころまで一緒にいて、その片付けも全部手伝ってくれました。
おやつの準備をするAnaさんのお母さん(左)とサンパウロ教会のメンバー

 
「サンパウロは子どもたちが荒れているし、上の子の友達なんか、うちの子を除いてもうみんな、ドラッグをやった経験があるんですってよ」と話してくれました。私たちはビックリして、「多少言うことを聞かないことがあっても、あれだけ楽しみに来てくれる子どもたちの居場所を、大切に守っていかなければ」と思いました。

よく聞くと、昔いた街で教会に通い洗礼も受けているというのですが、ちょっと系統が違う教会だったので遠慮されていた様子でした。音楽やパソコン教室を通して、子どもたちの心も成長し、少しでも健全な大人に育ってもらえるように、遠慮しないで、一緒にやりましょう、とお母さんとも意気投合しました。

事情があって、知り合いの勧めで仕事を求めてやってきて、子どもたちを生み育てた街とは違う危険がいっぱいのサンパウロで友達に恵まれ、教会の教室に楽しそうに毎週通う娘を見て、とても安心して感謝してくれている様子です。(つづく)

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2017/09/22

【リラ・プレカリア(祈りのたて琴)】研修講座も大詰め、施設での実習が始まります

2016年4月から学んでいるリラ・プレカリア研修講座第6期生の6名が9月末から都内の施設で実習を開始します。

それに先立ち、9月21日(木)に実習生や、受け入れ先で実習指導にあたる本講座修了生らが集い、実習派遣式を行いました。

式では、キャロル・サック宣教師(リラ・プレカリアのディレクター)が奉仕の心得や看取りの体験などを紹介。厳かな雰囲気のなか、一同は心を合わせて祈りと黙想の時を過ごし、実習に向けて決意を新たにしました。

リラ・プレカリアは、病床にある人や、さまざまな問題で悩み苦しむ人に、ハープと歌による祈りを届ける活動です。

リラ・プレカリア研修講座の第6期の受講生と教師陣

2017/09/21

【昔の宣教師からの便り】 マーラ・ウッドさん(4) 最終回

短期宣教師(J3)として2000~2004年に日本で奉仕されたマーラ・ウッドさんからの便りの最終回です。この夏にJELAが派遣した日本人キャンパーとマーラさんの教会との交流などが語られます。

 *初回はこちらから 

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聖トリニティ・ルーテル教会
教会ミニストリー・ディレクター
マーラ・ウッド・ケイ

JELAから派遣されてアメリカ・ワークキャンプに参加する、若い日本の皆さんを今年もお迎えできて大変嬉しかったです。「女の子が16人参加する」とJELA職員のポールさんから最初に聞いたときは、十分なホストファミリーが与えられるかとても不安でしたが、問題なく手配することができました。そしてホストファミリーたちは、日本のティーンエイジャーたちと交流する経験を楽しみ、感謝していました。
「アメージング・グレース」の練習をする参加者たち

日本人参加者たちがクリーブランドへ到着するのが夜遅くになるハプニングもありましたが、10人の子どもたちと我が家のキャンピングカーで過ごし、夜食を振る舞えたのは、それはそれで楽しい経験でした。何人かの子たちと引率者にオハイオ州内の牧場でアメリカの田舎生活を体験してもらえたのもよかったです。

ノース・カロライナへと旅立つワークキャンパーたちを教会で見送ったときは感動しました。まだ夜明け前の暗がりの中で、私たちは教会の駐車場で共に祈りました。そして、私の母国のために主の御名によって奉仕しようと信仰の道へと踏み出していく19人を乗せて、バンは走り始めたのです。とても素晴らしい時間でした。8月6日の主日礼拝で彼女たちが「アメージング・グレース」を歌ったときも、教会の壁に響き渡る力強い歌声に心を打たれました。彼女たちは神の愛と豊かな恵みを、私たちの教会に分け与えてくれました。そのことに深く感謝しています。

長いお手紙になってしまいましたが、まだまだ書きたいことはあります。けれども結局は「私たちは皆、主イエス・キリストにある兄弟姉妹である」ということに尽きます。聖霊は、物理的な距離を超越して、私たちの人生を結び合わせてくださいます。そして言語や文化の壁はあれど、キリストにあって私たちはひとつなのです。それゆえに私は神を賛美します。いつの日か、日本を訪れて皆さんと再会できればと思います。その時まで、主がさまざまな奉仕に努める皆さんを守り、祝福してくださいますように。(了)

主にあって
マーラ

*英語原文をJELAが和訳しました。
 
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2017/09/19

【ブラジル・音楽ミニストリー報告】ひとりの子どもとの触れ合い(2)


ブラジル・サンパウロ教会が子どもたちの情操教育のために行っている音楽ミニストリーをJELAは支援しています。この音楽教室に通う少女Anaの話の2回目です。

*1回目はこちらから

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センセーがお父さんだったらいいのに
徳弘浩隆・由美子

お母さんは心配してないのだろうか、どんな暮らし向きなんだろうか? と心配しながらですが、Anaは教室スタッフのみんなの家族みたいに、いつもいる子になってきました。

ある日の夕方に彼女が、Skypeで誰かと教会の門のところで話していたのですが、あとから聞くと、もう一緒に住んでいないお父さんと話したとのこと。そういえば、7月の休暇に私たちがちょうど、彼女の故郷のマラニョン州に旅行に行った後、「どうして、私も連れて行ってくれなかったの?」と聞いてきたのを思い出しました。「センセーがお父さんだったらいいのに」と言ってきたことも思い出しました。ブラジルの子どもたちも、私のことを「センセー!」と呼んでいます。

火曜日のクラスの後の礼拝にも時々残るようになったので、「今度日曜夜の礼拝にもおいでよ」と誘うと、以前に連れてきたお姉さんと、教室に来ているもう一人の仲良しの女の子と一緒に礼拝に来てくれました。
左から:Anaさん、Anaさんの友人、Anaさんの姉、徳弘牧師

普段より少しおめかしして、三人そろってきてくれたのです。教会のみんなも大喜び。礼拝をして、そのあとお茶やケーキをいただいて、楽しくおしゃべりしました。

「こんど火曜日のおやつの時間に私がレモンムースを作ってくるから、材料代をちょうだい」というので、試しに頼んでみました。次の火曜日には、お姉ちゃんと一緒に大事そうにガラス製の大きな入れ物にレモンムースを入れて、持ってきてくれました。3時のおやつの時間は、みんなも大喜びです。Anaもうれしそうでした。

「また、日曜日の礼拝に来る?」と聞くと、「うん、今度来るよ。たぶんお母さんも一緒に来る」といいます。子どもたちが行き始めた教会の音楽とパソコンの教室、そして礼拝がどんな所か心配でお母さんが見に来るのかな? と思いました。(つづく

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2017/09/15

【一日神学校】 今年もJELAミニショップ出店予定

9月23日(土)開催予定の一日神学校」(日本ルーテル神学校ルーテル学院大学主催)でJELAがミニショップを出店し、2018年度カンボジア・ワークキャンプのPRやグッズ販売などを行います。

「一日神学校」は、ルーテル学院の神学校や大学の講師らによる講義を一般の人が聞くことができるイベントですが、講義の合間には、ルーテル教会や関連団体がミニショップを出店し、グッズ・食品の販売や、自団体の活動の宣伝をします。
昨年の「一日神学校」でJELAが出店した際の様子

JELAも毎年出店しており、今回は、来年2月に開催予定のカンボジア・ワークキャンプのお知らせやJELAの事業活動紹介をします。皆さまのご来場をお待ちしております!
カンボジアグッズも販売します!

<カンボジア・ワークキャンプ2018、参加者募集中!>
来年の2月14~24日に開催するカンボジア・ワークキャンプの参加者を募集しています。
キャンプの内容は、現地の団体の活動支援と交流、学校校舎修復や設備設置、キリング・フィールド等の歴史的に著名な地域や博物館訪問など。
参加できるのは18歳以上(高校生不可)で健康に自信のある方、参加費は13万円です。

詳細・申し込み方法は、こちらのブログ記事をご覧ください→http://jelanews.blogspot.jp/2017/09/2018.html


【関連リンク】
JELA-workcamp(JELAのワークキャンプに関するFacebookページ)
2014年カンボジア・ワークキャンプ参加者レポート等関連記事(JELAニュース34号)
日本福音ルーテル社団(JELA)ウェブサイト

2017/09/14

【ブラジル・音楽ミニストリー報告】ひとりの子どもとの触れ合い(1)

ブラジル・サンパウロ教会が子どもたちの情操教育のために行っている音楽ミニストリーをJELAは支援しています。このミニストリーのリーダーであるメロ牧師が日本で長期研修中のため、徳弘浩隆宣教師夫妻がメロ牧師の代役を務めています。

お二人から、ひとりの少女Anaについて長い報告が届きましたので、何回かにに分けてご紹介します。

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Ana の変化
徳弘浩隆・由美子

Anaは12歳、今年の2月に私たちがこの教室を引き継いですぐに、Isabelaが連れてきた仲良しの友達です。Anaはマラニョン州という赤道直下に近い北の州から一年半ほど前にサンパウロに引っ越してきたそうです。事情があり、お母さんとお姉さんとの三人暮らし。新しい街で、仲良くなった友達に、私たちの教会の音楽教室に連れてきてもらい、毎週通ってくれるようになりました。半年がたち、物静かだったAnaはだんだんと私たちに懐いてきて、いろいろと話をしてくれるようになりました。
左から教会スタッフのアリスさん、Anaさんと友人のIsabelaさん

音楽はピアノを習いたいということで、少しずつ始まりました。パソコンもキーボードの練習からまじめに頑張りました。途中からみるみる増えてきた生徒たちの中では、もうすでに先輩格。みんなが騒いでいると、「静かにー」と日本語で叫んでくれて、みんながきょとんとします。

6月の発表会では、二つ上のお姉さんを教会に連れてきてくれました。お姉さんも物静かで、おとなしめの子でした。北部の州は、大都会サンパウロと違って静かな街で、二人ともサンパウロの「お調子者ですぐに騒ぐ」子たちとは違う面をもっている様子でした。しかし、学校の仲良しの女の子の友達の4人組も教室に来るようになって、ズンバ教室では大音量の音楽に合わせて上手に一緒に踊る姿も見せるようになりました。(*ズンバ=フィットネス・エクササイズの一種。ダンスステップを基本にしており、昨今人気が高い)


お友達と一緒に楽しくダンス。Anaさんは右端

午後5時に教室が終わっても、最近は「少し残って宿題をしていい?」と聞いてくるようになり、お誕生日に買ってもらったらしいタブレットで学校の宿題の調べものもするようになりました。私も宿題を手伝ってあげるときもあります。教会が毎週やっているミニバザーの片付けも手伝ってくれて、夕方にはスタッフと一緒に一服。おやつの時間の残りのスープやパン、フルーツとコーヒーをいただいています。

「あんまり遅くまでいたらお母さんが心配するでしょ、ちゃんと話してる?」と聞くと、「うん、話してる。お母さんは一日中働いていて、帰ってくるのが遅いし」と、よく残るようになり、夜6時からの礼拝にも、時々出るようになりました。夕食の支度も姉妹でも交代でしている様子で、この夕方の一服の時間にもたくさん食べて、「お姉ちゃんにも持って帰っていい?」というときもありました。(つづく


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【熊本地震被災者支援】16名の学生の学費を支援

2016年4月に発生した熊本地震の被災学生に対して、JELAは学費の支援を行っています。

2016年は高校生・大学生の合計10名の学費として、合計300万円を支援することができました。この働きにご協力くださいました皆様に改めて感謝申し上げます。 
支援対象学生に将来の夢などを質問する森川事務局長(右)

今年もなんらかの支援を行いたいと考えておりましたところ、さまざまなところからお金が集まり、昨年と同様の額300万円になりました。この中には、全国15か所で開催した春のチャリティコンサートの席上献金、ルーテル学院同窓会からの献金、ルーテル市ヶ谷教会の「LOVE」コンサートからの献金、そして、宮城県在住のお一人の方から頂戴した多額の寄付金が含まれています。

熊本の五つの学校にお声掛けしましたところ、最終的には九州学院と九州ルーテル学院の学生16名(大学生8名、高校生8名)の学費として用いていただくことになりました。

7月19~20日及び8月28日に森川博己JELA事務局長が熊本に赴き、支援対象学生及びその保護者数名と親しく面談し、お見舞いを述べつつ支援内容をご説明いたしました。皆さん大変感謝して受け取ってくださりありがたかったです。

多くの方のご支援・ご協力によって、今年もこのような支援できましたことを感謝いたします。

【関連リンク】

【世界の子ども支援】カンボジア協力団体へパナソニックからソーラーランタン402台

JELAのカンボジア協力団体Life with Dignity(=LWD、尊厳ある生活)へ402台のソーラーランタンがパナソニック株式会社より寄贈されました。

この寄贈事業は、創業100周年となる2018年までにアジア・アフリカの無電化地域に合計10万台のソーラーランタンを届けるという、パナソニック株式会社の社会貢献活動の重要な働きです。
カンボジアで灯るPanasonicのソーラーランタン

8月29日には、首都プノンペンでパナソニック主催の寄贈式典が行われ、LWDのNop Navy氏(プログラム・ディレクター)、JELAの奈良部慎平職員とローウェル・グリテベック顧問が出席しました。

パナソニックからLWDへのソーラーランタン寄贈は、2013年にJELAの仲介で始まり、現在までに計1818台(2013年 222台、2014年 450台、2015年 402台、2016年 342台、2017年 402台)が寄贈されてきました。

JELAはソーラーランタンが寄贈された地域の生活状況改善調査を行い、学会で発表するなどしており、受贈先であるパナソニックからも信頼を得ています。

Panasonic、LWD、JELAの記念写真 2017年8月29日プノンペン

【関連リンク】
パナソニックとJELAの関連ニュース
日本福音ルーテル社団(JELA)

2017/09/13

【世界の子ども支援】JELAの支援でカンボジアにプレスクールが完成

JELAはカンボジアの協力団体Life with Dignity(=LWD、尊厳ある生活)と共に、同国で就学前の教育施設に通えない子どものためにプレスクール(幼稚園・保育園のようなところ)の建築支援を行っています。
JELAの支援で建ったことを示すプレート

8月末に奈良部慎平職員は、2016年にJELAの支援で建設された、コンポンスプー州アウラル地区Kantout村にあるプレスクールを訪問しました。ここでは、同州から派遣された女性教師2人のもと28人の子どもたちが学んでいます。完成後間もないこともあり、土足禁止で大変きれいに使われていました。入口にはJELAの支援で建ったことを示すプレートが掲げてあります。

訪問日は夏休み前の最後の登校日で、子どもたちが元気に学んでいました。同校のPrach Samuth校長が出迎えてくれ、JELAとその支援者に対して以下の感謝を述べました。
学校の前で笑顔で話す Prach Samuth校長
「JELAとその支援者の皆さん、プレスクールをありがとうございます。村にとっては本当に嬉しい出来事です。プレスクールの隣には小学校があるため、子どもたちはお兄ちゃんやお姉ちゃんと同じ敷地で学ぶことができます。この地で9年間過ごせることは子どもにも両親にもありがたいことです。心より感謝いたします。」


JELAは今年もカンボジアでのプレスクール建築を支援しています。ご興味のある方・ご支援くださる方は、JELA事務局(jela@jela.or.jp)までご連絡をいただければ幸いです。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。



学校内での記念写真
【参加者募集中】
2018年 カンボジア・ワークキャンプ (締切11/30まで)

【関連リンク】
世界の子ども支援関連記事(JELAニュースBLOG)
日本福音ルーテル社団(JELA)


2017/09/12

【昔の宣教師からの便り】マーラ・ウッドさん(3)

短期宣教師(J3)として2000~2004年に日本で奉仕されたマーラ・ウッドさんからの便り3回目です。日本での素晴らしい経験とアメリカの現状に触れつつ、イエス・キリストの福音を忘れないようにとの、力強いメッセージが語られます。うまくいかないときにこそ、聖霊への信頼が大切であることを再認識させてくれるショートメッセージです。


◇◆◇

聖トリニティ・ルーテル教会
教会ミニストリー・ディレクター
マーラ・ウッド・ケイ

日本での経験は、自分の人間としてのあり方や、米国に戻ったあとの伝道の進め方に、語り尽くせないほどの大きな影響を与えました。特に、日本で私があずかった素晴らしいおもてなしは、とてもお返しできるものではありません。

アメリカのワークキャンプにJELAから派遣された日本の青年たちを、ここ米国でお世話することで、私は日本の皆さんへ感謝の気持ちを表してきました。しかし、そのことを通して、忘れかけていた日本語をまた使ってみたり、日本のルーテル教会の人々の近況を聞いたりできるので、ありがたく思っています。

日本にいたときは、キリストを証しする日本の人々の勇気にも感銘を受けました。米国はどんどん世俗化されており、私たちの文化において教会は、もはや昔のような特別な場所ではなくなりました。日本が長年に渡り経験してきた厳しい課題と現実を、米国も突きつけられているのです。

スタッフに給与を払うための十分な資金や、教会が持続可能であるために必要な人員を確保できる保証はもはやありません。これからは、私たちもキリストを証しし続けていくために工夫を重ねなければなりませんし、何よりも聖霊が、少しの魚とパンを、巨大な人々の群れを養うまでに増やしてくださるのだと信じ委ねる必要があります。

このように将来が見通せない中で、あくまで信仰を貫いていかれる日本の皆さんの力強さには励まされます。私も皆さんのために祈っています。罪と悪と死から人々を解放し、ひとりひとりの、また共同体の傷を癒やしてくださるイエス・キリストの福音の根幹を忘れたり無駄にすることなく、創造的・革新的な方法で物事を解決し続けられますように。(続く)

*英語原文をJELAが和訳。
マーラさん(中央)と日本の教会の人々。ルーテル大岡山教会にて
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【関連リンク】 
JELAの宣教師支援について

2017/09/07

【青少年育成】 こどもキャンプ、ルターを学ぶ

JELAは毎年、日本福音ルーテル教会(JELC)主催の「ルーテルこどもキャンプ」を、財的に支援しています。このたび、8月8~10日に開催された「第19回こどもキャンプ」の概要報告が届きましたので、以下にその一部をご紹介します。

このキャンプは、小学校5・6年生を対象に毎年夏に開催されています。ここ10年ほどは、広島で平和について学ぶ回と、東京で世界の国について学ぶ回を交互に行っています。

宗教改革から500年にあたる今年は、「君に届け、神さまの愛~ルターからの贈り物~」をテーマに、ルターの考えや行った改革について学ぶキャンプが企画され、全国から30人の子どもたちが会場であるルーテル学院大学(東京・三鷹)に集まりました。
今回のキャンプの主題聖句は、「ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです」(ローマの信徒への手紙3:24)。参加者たちは、ルタークイズや劇などを通じて、ルターの神学の核のひとつである「恵みのみ」という考え方に触れました。また聖書の翻訳や教育制度の整備など様々な改革によって「神のことば」を人々に伝えていったルターの業績についても学びました。

子どもたちはキャンプでの学びについてちゃんと考え、自分の心に取り込むことができたようです。チャプレンを務めた秋久潤牧師は「(参加者の)感想文からは『私たちはイエスさまから愛されている家族だ』と感じてくれていることが伝わりました」と報告し、参加者にきちんとメッセージが伝わったキャンプであったことが窺えます。
【関連リンク】  
JELC次世帯育成プロジェクト(TNG)ウェブサイト  
日本福音ルーテル社団(JELA

2017/09/06

【ブラジル子ども支援】メロ牧師の日本研修だより(3)

ブラジル・サンパウロ教会のメロ牧師が5月下旬から大垣市に滞在し、日本語・日本文化の研修中です。この日本語レッスンの費用全額をJELAが支援しています。今回は8月の報告です。

*以下は、メロ牧師によるポルトガル語をJELA関係者が和訳したものです。
**日本研修だより(1)はこちらから  (2)はこちらから

◇◆◇

● 元サンパウロ教会ボランティアの藤崎喬兄が来訪
8月に藤崎喬兄の訪問がありました。彼は2015年から1年間、私たちの日系サンパウロ教会でボランティアとして奉仕しました。
大垣では、ブラジルのルーテル教会のことや日系サンパウロ教会が係わるディアコニア活動について話してもらいました。良い時を共有し、ルーテル大垣教会の信徒はブラジルの状況とともにJELAの海外に向けた働きをより深く知ることができました。
藤崎兄は3日間大垣に滞在し、日曜日の礼拝にも出席しました。彼は現在、東京で超教派の青年活動に携わっています。


● 若い世代への働きかけ
大垣では月に一度、若者に向けた超教派の集会が開かれます。ルーテル教会、福音自由教会、メソジスト教会から若者が土曜日の夜に集まり、共に礼拝し、話し合い、交わりの時を楽しみます。


● 日本福音ルーテル教会(JELC)東海教区の集まり
8月19日にルーテル浜松教会を会場にJELC東海教区宗教改革500年記念伝道セミナーの第二回「福音に生きる教会(講師・江藤直純 牧師)が開かれ、私も参加しました。
教区長である斎藤幸二先生が私を紹介してくださり、ブラジルのルーテル教会の現状について少しお話しする時間もいただきました。2019年以降、JELCはブラジルに宣教師を派遣しません。従ってそれ以降のサンパウロ教会の牧会的配慮は、すべてIECLB(ブラジル・ルーテル告白
福音教会)の牧師にゆだねられることにも触れました。私はJELCの協力支援が2019年以降も行われ、日本とブラジルの教会どうし交流が継続することを期待しています。
集会は恵み豊かで、JELCの先生がたに温かく迎え入れていただいたことを喜びました。

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2017/09/05

【アメリカ・ワークキャンプ2017】参加者レポート15(橘良音)

米国で開催された今夏のグループ・ワークキャンプに参加した橘良音さんのレポートをご紹介します。
*JELA事務局によって一部編集されています。

*参加者全員のレポート一覧のリンクはこちらです。

◇◆◇

橘 良音(17歳、東京都、ルーテル東京教会所属)

今回初めてこのアメリカワークキャンプに参加しました。アメリカに行って、いろんなことをしてみんなと楽しみながら神様について学ぶんだ! と軽い気持ちで挑んだワークキャンプは、そんなに甘いものではありませんでした。

今回のキャンプのテーマは「The ROAD」で、エマオの箇所が主題聖句でした。「失望から疑念へ」「疑念から希望へ」「希望から飢えへ」「飢えから喜びへ」「家から帰路へ」という一日ずつ変わっていくタイトルの中で、私たちはエマオの道について、そして自分たちが歩んでいる人生の道について考えていきました。

キャンプ初日。楽しみで仕方なかったはずなのに、慣れない環境でクルー(*同じ家を修繕するアメリカ人の仲間)に会うことが不安でたまらなくなりました。何を言っているのかもわからないし、思っていることを伝えることもできなくて、苦しいまま一日が過ぎていきました。

二日目は朝からワークがありました。相変わらず話していることはわからず、アメリカで過ごしていくのがどんどん怖くなっていきました。でも、その日の夜のプログラムの中で、「神様はいつでもあなたと共にいる」と言っていました。速い英語の中で、なぜかそこだけ聞き取れました。いつもならなんとなく聞いていて分かっているつもりだったこの言葉が、この時とても嬉しくて安心しました。

次の日のワークの時、前日の夜に言われた「神様はいつでも私と共にいてくださる」という言葉を思い出して、自分なりの英語で私はクルーに話しかけることが出来ました。クルーは私の言っていることを真剣に聞いてくれました。それからはプログラムもとても充実していって、アメリカ人の友達がたくさんできました。
共に家の修繕作業をした仲間と。橘さんは右から2人目

やっとできた友達と別れるのはとても寂しいものでしたが、ここからまた派遣されていくという感覚を強く感じました。アメリカでのワークキャンプを経験して、誰かの役に立ちたいと心から思います。そして、またワークキャンプに参加してみんなに会いたいです。

日本から参加した15人のみんな、ポールさん、かおるさん、まさこさん、ホストファミリーとして受け入れてくれたannさんやtomさん、ホスト教会の方々、ほかにもたくさんの人に支えられて、私はアメリカでとても貴重な体験をすることができました。この2週間、本当にありがとうございました。


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