2017/09/14

【ブラジル・音楽ミニストリー報告】ひとりの子どもとの触れ合い(1)

ブラジル・サンパウロ教会が子どもたちの情操教育のために行っている音楽ミニストリーをJELAは支援しています。このミニストリーのリーダーであるメロ牧師が日本で長期研修中のため、徳弘浩隆宣教師夫妻がメロ牧師の代役を務めています。

お二人から、ひとりの少女Anaについて長い報告が届きましたので、何回かにに分けてご紹介します。

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Ana の変化
徳弘浩隆・由美子

Anaは12歳、今年の2月に私たちがこの教室を引き継いですぐに、Isabelaが連れてきた仲良しの友達です。Anaはマラニョン州という赤道直下に近い北の州から一年半ほど前にサンパウロに引っ越してきたそうです。事情があり、お母さんとお姉さんとの三人暮らし。新しい街で、仲良くなった友達に、私たちの教会の音楽教室に連れてきてもらい、毎週通ってくれるようになりました。半年がたち、物静かだったAnaはだんだんと私たちに懐いてきて、いろいろと話をしてくれるようになりました。
左から教会スタッフのアリスさん、Anaさんと友人のIsabelaさん

音楽はピアノを習いたいということで、少しずつ始まりました。パソコンもキーボードの練習からまじめに頑張りました。途中からみるみる増えてきた生徒たちの中では、もうすでに先輩格。みんなが騒いでいると、「静かにー」と日本語で叫んでくれて、みんながきょとんとします。

6月の発表会では、二つ上のお姉さんを教会に連れてきてくれました。お姉さんも物静かで、おとなしめの子でした。北部の州は、大都会サンパウロと違って静かな街で、二人ともサンパウロの「お調子者ですぐに騒ぐ」子たちとは違う面をもっている様子でした。しかし、学校の仲良しの女の子の友達の4人組も教室に来るようになって、ズンバ教室では大音量の音楽に合わせて上手に一緒に踊る姿も見せるようになりました。(*ズンバ=フィットネス・エクササイズの一種。ダンスステップを基本にしており、昨今人気が高い)


お友達と一緒に楽しくダンス。Anaさんは右端

午後5時に教室が終わっても、最近は「少し残って宿題をしていい?」と聞いてくるようになり、お誕生日に買ってもらったらしいタブレットで学校の宿題の調べものもするようになりました。私も宿題を手伝ってあげるときもあります。教会が毎週やっているミニバザーの片付けも手伝ってくれて、夕方にはスタッフと一緒に一服。おやつの時間の残りのスープやパン、フルーツとコーヒーをいただいています。

「あんまり遅くまでいたらお母さんが心配するでしょ、ちゃんと話してる?」と聞くと、「うん、話してる。お母さんは一日中働いていて、帰ってくるのが遅いし」と、よく残るようになり、夜6時からの礼拝にも、時々出るようになりました。夕食の支度も姉妹でも交代でしている様子で、この夕方の一服の時間にもたくさん食べて、「お姉ちゃんにも持って帰っていい?」というときもありました。(つづく


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