2017/09/25

【ブラジル・音楽ミニストリー報告】ひとりの子どもとの触れ合い(3)

ブラジル・サンパウロ教会が子どもたちの情操教育のために行っている音楽ミニストリーをJELAは支援しています。この音楽教室に通う少女Anaの話の3回目です。

*初回はこちらから   
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子どもたちの居場所を大切に守っていかなければ
徳弘浩隆・由美子

左から:Anaさん、徳弘牧師、Anaさんのお母さん

日曜日。ポルトガル語の礼拝を私がしていると、途中でAnaが入ってきました。最初はお姉さんと一緒にまた来てくれたのかとみんな思ったのですが、よく見るとお母さんでした。

この日もみんな大喜びで、礼拝のあとコーヒーとパンやケーキを一緒にいただき、おしゃべりをしました。

お母さんは教会のことを気に入っているとのことで、「ちょうどいま仕事がなくて時間があるので、火曜日の教室を手伝います」と言ってくれました。

 

そして今日、お母さんが2時ごろAnaと一緒に来てくれました。3時のおやつの時間の準備を率先してやってくれて、子どもたちみんなの面倒も見てくれました。片付けや洗い物、そしてミニバザーが終わるころまで一緒にいて、その片付けも全部手伝ってくれました。
おやつの準備をするAnaさんのお母さん(左)とサンパウロ教会のメンバー

 
「サンパウロは子どもたちが荒れているし、上の子の友達なんか、うちの子を除いてもうみんな、ドラッグをやった経験があるんですってよ」と話してくれました。私たちはビックリして、「多少言うことを聞かないことがあっても、あれだけ楽しみに来てくれる子どもたちの居場所を、大切に守っていかなければ」と思いました。

よく聞くと、昔いた街で教会に通い洗礼も受けているというのですが、ちょっと系統が違う教会だったので遠慮されていた様子でした。音楽やパソコン教室を通して、子どもたちの心も成長し、少しでも健全な大人に育ってもらえるように、遠慮しないで、一緒にやりましょう、とお母さんとも意気投合しました。

事情があって、知り合いの勧めで仕事を求めてやってきて、子どもたちを生み育てた街とは違う危険がいっぱいのサンパウロで友達に恵まれ、教会の教室に楽しそうに毎週通う娘を見て、とても安心して感謝してくれている様子です。(つづく)

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