2019/03/25

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その9)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回の参加者レポートは、廣瀬 知登(ひろせ・かずと)さんです。廣瀬さんは昨年2月に弊社団のカンボジア・ワークキャンプにも参加しており、その時の感想文はこちらです
このレポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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廣瀬 知登

テーブル作り作業中の廣瀬さん
今回のキャンプは、とても自分の中の気持ちが揺さぶられるものでした。喜び、うれしさ、悲しみ、怒り、いろいろな気持ちを感じました。そのような中で悲しみ、怒りといったマイナスな気持ちと喜び、うれしさといったプラスな気持ちを感じた時のことについて感想を書きたいと思います。

初めに悲しみ、怒りといった気持ちについて書きたいと思います。インドでは、悲しかったこと、怒りを感じることがいくつかありました。悲しかったことは、スラム街での生活を見たとき、干ばつにより作物を育てられずにいる畑をみたりしたときに感じるものでした。怒りは、どんなに厳しい現実を目の前にしても、どうすることもできない自分の無力さや、ずさんな政策などによって、厳しい状況を全く打破することができていない政府にあてられるものでした。

次に喜び、うれしさといった気持ちを感じたときについてです。このような気持ちは出会った人によってもたらしてきました。CRHP(※1)で働くスタッフ、日本から一緒に行ったキャンパー、CRHP(※1)にインターンやボランティアで来られていた人たち、幼稚園の子供たち、出会った人のお話しを聞くことなど、一緒に活動をすることによってうれしさや喜びを感じることができました。

※1:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
廣瀬さん(右)、CRHPインターンと農作業
CRHPの幼稚園の子供たちと先生との出会いは大きな喜びでした。キャンプの中で幼稚園に通う子供たちが住むスラム街に行ける機会がありました。僕がそこで感じたことは、絶望というような感情に近かったかもしれません。日本には無いような劣悪な衛生環境、干ばつの影響で職をなくした人、子どもたちを充分に学校に通わせることができない家庭環境などはとても酷かったです。しかし、CRHPでワークをして、幼稚園で子供たちと遊び、スラム街について話を聞くうちに、少しずつ気持ちは明るい方向へと導かれていきました。
幼稚園の子どもたちと遊ぶ廣瀬さん(中央・赤いTシャツ)
幼稚園でのワークを通して気持ちが変えられたのは、幼稚園で働く先生が本当に子どもたちのことを思って働いていたからです。その先生は、スラム子どもたちが住む環境を良くするために、子どもたちを向かいに行く際に、その子たちだけでなく、家族の健康状態も確認しながら回っていました。スラムのためにも働く先生を見て、子どもたちに未来を感じて、明るい気持ちへと変わりました。
義足作りに集中する廣瀬さん


また、義足の贈呈式でも、はじめはとても悲しい気持ちになりました。足を事故や病気でなくした人たちを前にしても、自分たちができることは短い期間に少しの義足をつくることだけでした。しかし、できた義足を贈呈したときにとても喜んでくれて、自分ができたことはほんの少しだったけど、よかったという思いになりました。


このキャンプを通して神様はどのようなところにもいてくださり、私たちに希望を与えてくださり、支えてくださると感じました。そのようなことを感じられたのは出会った人たちによって気持ちを変えられたからだと思います。

 
インドで感じたことは、文章に表すことがとても難しかったです。この感想文を読んでいただき、インドが気になった方はぜひインドワークキャンプに行ってみてください。このキャンプを通して出会ったみなさんありがとうございました。