2019/03/25

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その9)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回の参加者レポートは、廣瀬 知登(ひろせ・かずと)さんです。廣瀬さんは昨年2月に弊社団のカンボジア・ワークキャンプにも参加しており、その時の感想文はこちらです
このレポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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廣瀬 知登

テーブル作り作業中の廣瀬さん
今回のキャンプは、とても自分の中の気持ちが揺さぶられるものでした。喜び、うれしさ、悲しみ、怒り、いろいろな気持ちを感じました。そのような中で悲しみ、怒りといったマイナスな気持ちと喜び、うれしさといったプラスな気持ちを感じた時のことについて感想を書きたいと思います。

初めに悲しみ、怒りといった気持ちについて書きたいと思います。インドでは、悲しかったこと、怒りを感じることがいくつかありました。悲しかったことは、スラム街での生活を見たとき、干ばつにより作物を育てられずにいる畑をみたりしたときに感じるものでした。怒りは、どんなに厳しい現実を目の前にしても、どうすることもできない自分の無力さや、ずさんな政策などによって、厳しい状況を全く打破することができていない政府にあてられるものでした。

次に喜び、うれしさといった気持ちを感じたときについてです。このような気持ちは出会った人によってもたらしてきました。CRHP(※1)で働くスタッフ、日本から一緒に行ったキャンパー、CRHP(※1)にインターンやボランティアで来られていた人たち、幼稚園の子供たち、出会った人のお話しを聞くことなど、一緒に活動をすることによってうれしさや喜びを感じることができました。

※1:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
廣瀬さん(右)、CRHPインターンと農作業
CRHPの幼稚園の子供たちと先生との出会いは大きな喜びでした。キャンプの中で幼稚園に通う子供たちが住むスラム街に行ける機会がありました。僕がそこで感じたことは、絶望というような感情に近かったかもしれません。日本には無いような劣悪な衛生環境、干ばつの影響で職をなくした人、子どもたちを充分に学校に通わせることができない家庭環境などはとても酷かったです。しかし、CRHPでワークをして、幼稚園で子供たちと遊び、スラム街について話を聞くうちに、少しずつ気持ちは明るい方向へと導かれていきました。
幼稚園の子どもたちと遊ぶ廣瀬さん(中央・赤いTシャツ)
幼稚園でのワークを通して気持ちが変えられたのは、幼稚園で働く先生が本当に子どもたちのことを思って働いていたからです。その先生は、スラム子どもたちが住む環境を良くするために、子どもたちを向かいに行く際に、その子たちだけでなく、家族の健康状態も確認しながら回っていました。スラムのためにも働く先生を見て、子どもたちに未来を感じて、明るい気持ちへと変わりました。
義足作りに集中する廣瀬さん


また、義足の贈呈式でも、はじめはとても悲しい気持ちになりました。足を事故や病気でなくした人たちを前にしても、自分たちができることは短い期間に少しの義足をつくることだけでした。しかし、できた義足を贈呈したときにとても喜んでくれて、自分ができたことはほんの少しだったけど、よかったという思いになりました。


このキャンプを通して神様はどのようなところにもいてくださり、私たちに希望を与えてくださり、支えてくださると感じました。そのようなことを感じられたのは出会った人たちによって気持ちを変えられたからだと思います。

 
インドで感じたことは、文章に表すことがとても難しかったです。この感想文を読んでいただき、インドが気になった方はぜひインドワークキャンプに行ってみてください。このキャンプを通して出会ったみなさんありがとうございました。







【信仰書あれこれ】祈りを求めて


イェルク・ツィンク著『祈りを求めて』(三浦安子訳、1994年、ヨルダン社)をとりあげます。『現代への祈り――今日を生きる断想と詩編』(1977年、ヨルダン社)を改定した新版の上巻にあたります。

訳者あとがきによると本書の目的は、「いかにして日々の生活の中で祈りを――それは神の前における自己を、ということなのですが――取り戻すことができるか……祈りを基礎とした生活、祈りの中で静かに、しかも確固として営まれていく日常はどうしたら可能か」(183頁)を追求することです。

本書のエッセンスのいくつかを以下に引用します。

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祈りは覚悟のある人を求めている
  • 祈りは、可能な限り自分を直そうと覚悟している人、そして、課題が自分の能力を凌駕していると気づくや否や、自分の方を変えていただこうと覚悟している人を求めています。この、あるものを変える力。これが肝心なものですが、この力を私たちは神の霊と名付けます。これは神から来る、創造の力を持つ霊です。(39頁)

成長のしるし
  • ある人は祈りの時、何も頭に浮かんでこないと嘆きます。ずいぶん何度も試みたけれど祈りの相手が感じられない、ただ言葉を唱えているだけだ、と言うのです。事実、彼は祈ろうとするとき、自分の感覚一般は何と貧しく何と未発達なのだろう、と思えてくるのです。しかし、このことはすでに何かが成長しているしるしなのです。というのは、たいていの人間は生涯、自分の内部で起こっていることがいかに貧しく、いかに不毛かということを見もしないからです。(中略)成長とは、最初は私たちの内部で偉大なものが偉大になり、役に立たないものが不要になることであり、私たちが、それを目標とし始めることです。偉大なものに向かって体をのばし些細なものを手放す人間は、成長しているのです。(43~44頁)

キリスト者としての謙虚さの現れ
  • 謙虚な人間は……自分自身を測る尺度を自分では決めず、より大いなる存在から受け取ります。この人がキリスト者である場合は、キリストに接してこの尺度を受け取るわけです。……謙虚な人は、あれこれのタイプの人間になろうと企てたりせず、他の誰かが自己形成したその原型に従って自己形成します。……彼は、別の誰かが自分を知っていてくださることに信頼し、自分の手元にやってくる仕事に励み続けるのです。(48頁)

本当に祈る時に起こること
  • 本当に祈る人は、自分自身に関するあらゆる顧慮から解放されます。祈りは自分の魂をさほど大事ではないものとし、私たちの身の回りにいる人々をずっと大事にします。(中略)本当に祈る人は人間を見出し、自分が気にしている人々の中にキリストを見出します。(84頁)

教会の基礎と祈り
  • 教会の基礎はキリストの声と姿です。その姿はルターが言うように、ある人間が別の人間に対してキリストである時に目に見えるでしょう。教会にとってただ一つ大事なことは、教会が肉のキリストの、この地上での共同体であるということです。そして、祈るとは、この肉のキリストの中で具体的に生きることを意味します。(85頁)

頼みごとの祈りに求められる姿勢
  • 祈りが聞かれるということは、必ずしも私たちの望みが叶うことなのではなくて、私たちが神の存在と神の意志を感知し、私たちが以前より神のそば近くにいるのだと感じられるということなのです。……頼みごとの祈りが意味を持つのは、絶えず自己を統御しながら神の臨在の中へと成長していき、自分自身の意志と神の意志とを結合させるという、一生にわたる大きな努力の内部においてです。……「イエスの名において」頼みごとをするとは、イエスを証人として引き合いに出すことであり、イエスの意志と和合することであり、イエスの業と一体となること、イエスが私たちの立場に立って同じ頼みを口にできるように、私たちがイエスの立場に立つことです。(153~54頁)

人生の終わりの祈り
  • 私はかつて、自分の人生が終わりなく続くと思っていました。しかし、一刻一刻が私の終焉へと私を近づけます。どうか、私に私の死の時の準備をさせてください。(中略)多くの混乱を、私は過去に置き去りにしてきました。多くの争い、愛のない数々の仕打ち、心の冷たさを。どうか私の罪を赦し、すべての人々を赦す時間を、私に与えてください。(159~60頁)

イエルク・ツインク氏は2016年に生涯を閉じました。彼が死の前年に著した本の和訳が最近出版されました。『わたしは よろこんで 歳をとりたい』(眞壁伍郎訳、2018年、こぐま社)です。きれいな写真を多数配した滋味深い作品であり、推薦いたします。

JELA理事
森川博己

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2019/03/22

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その8)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回の参加者レポートは、安藤小泉 海(あんどうこいずみ・かい)さんです。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


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安藤小泉 海

インドは想像をはるかに超えて常識が通用しない所でした。自分が当たり前だと思っていることがそうではなくて、ありえないと思うようなことが当たり前、そんなことばかりでした。毎日が驚きの連続でとても楽しかった半面、様々なものを見て、たくさんの方の話を伺う中で自分の無知と無力さを何度も感じさせられました。

私たちは滞在していたCRHP(※1)という施設で義足の製作や幼稚園の塗装など様々な仕事を体験しましたが、その一つにCRHPから通りを一つ挟んだ向こうにあるスラムに幼稚園の子供たちを迎えに行くというものがありました。写真や映像でしか見たことのなかったスラムという場所に実際に足を踏み入れ、匂いを嗅ぎ、そこで生きる人々の生活をみて強くショックを受けました。
※1:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
幼稚園の子どもたちと遊ぶ安藤小泉さん(中央・帽子)

その時、幼いころに周りの人の見よう見まねで「世界のご飯が食べれない人もご飯をたくさん食べることができるようになりますように」と食前に祈っていたことを思い出しました。きっと当時のその言葉に偽りはなかったでしょうが、恵まれた食事に囲まれて、本当に満足に食事をとることのできない人たちのことを心から考えたことがあったかなと、何とも言えない気持ちになったのを覚えています。

義足作りもとても印象深い経験になりました。私が体験した工程は、患者の足を採寸し、アルミの板を切り出し、整形する、というものでした。どれも慣れるまではとても難しく、苦労したのですが、患者の方々に見守られての作業だったので、実際に今自分が作っている義足を使う人が目の前にいるということにとても緊張しました。
アルミを義足にかたどる安藤小泉さん(前)


また、すべての義足が出来上がり、それらを患者の方々に贈呈する会がありました。どの方もとてもうれしそうに受け取ってくださり、そのことにこの上ない充実感を感じつつも、満足な医療が受けられないために、たくさんの人が義足を使わなければならないということも同時に考えさせられました。
義足贈呈式で新しいい義足のフィッティングを手伝う

今回のキャンプに参加して本当によかったです。感情は目まぐるしく変化するし、大変な目にもあいましたが、様々な意味で成長することができたと思いますし、何より現地の空気を吸い、五感をフルに使って感じ、考えることができたのは、かけがえのない経験だと確信しています。ありがとうございました。
CRHPの義足作りスタッフと(閉会式にて)


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【参加者募集中! JELAの海外ワークキャンプ】
・2019米国グループ・ワークキャンプ参加者募集(応募締切2019年4月末まで)
【関連リンク】
ワークキャンプ関連記事(JELAブログ)
日本福音ルーテル社団(JELA)

2019/03/19

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その7)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

7人目の参加者レポートは、インドキャンプへの参加が3度目となる井上秀樹さんです。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


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井上秀樹

チャイをたしなむ井上さん
今回の最大の楽しみはミーナ先生に再会することでした。ミーナ先生はCRHP(※1)の保育園の園長さんです。ミーナ先生の1日は、朝、近くのスラムの子供たちを家までお迎えに行くことから始まります。どうしてわざわざ家まで迎えに行くかというと、そこに行ってその子供達の家族の状況を実際に見、時にはアドバイスもします。
※1:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設

また、子供たちだけでなく、近所の人達と会ってよく話を聞きます。体の具合が悪い人がいれば、症状をよく聞き、必要であれば病院へ行くようにアドバイスします。スラムの人たちはお金がないのでなかなか病院へ行こうとしません。でもCRHPの病院は、そういう人たちの負担にならないように、安い費用で診療を受けられるように考えています。

子供たちを指導するミーナ先生
保育園に来る子供たちは、毎朝、ちゃんとシャワーを浴びてから来るように躾けられていますし、服装もちゃんとしています。食事も保育園で毎日2回与えられますので、栄養不良でやせ細った子はいません。皆元気で楽しそうです。保育園を出てから、この子供たちがどんな風に成長しているのか、とても興味があります。

CRHPは、周辺のあちこちの村で、健康や衛生に関する啓もう活動を推進しています。CRHPがトップダウン手法で行うのではなく、その村の長が推薦した人(旧カースト【※2】の枠を超えて選ばれる)がCRHPで教育を受け、その村のケースワーカーとして働いています。こうした活動は世界各国からの支援金で支えられているものであり、JELAもその一翼を担っているということです。
※2:カーストについてのリンクはこちらです。

ワーク(ボランティア活動)の中で、私は今回、義足作りの他に、保育園の建物のペンキ塗り(これはほとんどを若者たちが頑張ってくれました)、テーブル作りなどを担当しました。
二度のワークキャンプ経験を生かして義足作りの指導をする井上さん

最後の日曜日の夜は、現地の人達に日本食を振る舞うという企画でした。事前の打ち合わせができなくて、私が前回のメニューを参考に、現地で調達できない食材は、メールで参加者それぞれに一方的に割り振って持ってきてもらいました。若者たちが皆率先してポテトフライや、から揚げ、のり巻きにお稲荷さん、ちらし寿し、おそばなどを作ってくれたので、すばらしい料理を振る舞うことができたと思います。
参加者と作った和食をミーナ先生(緑ドレス)やCRHPスタッフに分け合う井上さん(中央・白シャツ)。   

2019/03/18

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その6)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回は、2015年のインドキャンプに続き2度目の参加となる井上祐子さんのレポートです。レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。



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井上祐子

「見よ!兄弟が、共に座っている。何と言いう恵、何という喜び」という讃美歌をワーク後のデボーション(※1)の時に、チャプレンの嗣先生(日本福音ルーテル千葉教会牧師小泉嗣氏)のリードで何度か歌いましたが、私は「このキャンプそのものが、これを地で行っている」と思いました。そして、CRHP(※2)が予定していたワークが、全員でうまく行えたことがとてもよかったです。このキャンプは、私にとってとても楽しいものでしたが、特に次の3つのことがうれしかったです。

※1:デボーション=毎日夕食後に参加者が集まり、聖書朗読、祈り、讃美とその日の分かち合いの時間
※2:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
1つ目は、現地のスタッフの方達と、とても仲良くなれたことです。「あなたは2回目ですね、あなたの顔を覚えていますよ。この前あなたに着物を着せてもらいました。」とショバ先生(CRHPのディレクター)。「あなたはこの前来たとき、私のことをマザーテレサみたいと言っていたのよ。」とケイト先生(施設の保育園やインターンのまとめ役を務めるボランティア職員)。私のことをご自分の亡き母に似ているとおっしゃって、自分の腕から抜いたブレスレットを私に下さったミーナ先生(幼稚園の先生)も、再会を心から喜んでくださいました。その他、お台所の方も、義足作りのマスターも皆、「知ってるよ」とにっこり笑って合図してくれました。

笑顔で塗装をマスターする井上さん
2つ目は、一緒に行った12人の仲間が、とびきり素敵でした。皆、思いやりの心があって、一生懸命働き、どの一瞬も楽しそうでした。食事を待つほんのわずかな時間も、みんなで次から次へといろんなゲームをしました。食事の時は、その都度テーブルマスターが指名され、その方がお食事の席順とお祈りを取り仕切るというシステムでしたが、席順は出身地別、誕生日の早い順などいろいろな方法で決められ、一度も前と同じことはなく、いつもドキドキハラハラで楽しいお食事でした。どの方も心優しく、空港内とか、市場とか、人混みの中を歩いているとき、気が付くと、歩くのが遅い私を気遣って、誰かが必ず後ろにいてくださいました。


3つ目は、農場見学に行ったとき、アジア学院で勉強され、地域の指導者として活躍されているJayeshさん(※3)にお会いできたことです。途中、農場に向かう車の中から見る畑は、干ばつの為ほとんど枯れていて、「気の毒だなー」と思っていましたが、Jayeshさんの畑は有機農法で青々と茂り、トウモロコシや玉ねぎ、コーリャンなどが豊かに実っていました。
※3:Jayesh Kamble CRHP職員。2004年JELAの国際奨学金支援を得て、栃木県アジア学院にて農業の研修を受けた。当時掲載したニュースレターと記事(8ページ)がこちらです:http://jela.or.jp/newsletter/jelanews/jelanews4.pdf
          キャンプ閉会式にて:(上2枚)幼稚園の先生ミーナさんと抱擁を交わす井上さん。 (左上)赤いシャツの方がJayesh Kambleさん。(下)参加者とCRHPスタッフ一同と記念写真。
インドの人達は皆とても教育熱心で、Jayeshさんの奥さんのモニカさんも、ミーナ先生(保育園の園長)もラトナさん(CRHP農場の管理者)も、ご自分のお子様たちが、将来CRHPの役に立つ人に育つように祈っているということでした。
CRHP農場管理者ラトナさん(中央)と井上夫妻

この素晴らしい機会を与えてくださった主に感謝し、インドに住む人々にも、主の御守りがありますようにお祈りします。

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【参加者募集中! JELAの海外ワークキャンプ】
・2019米国グループ・ワークキャンプ参加者募集(応募締切2019年4月末まで)
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ワークキャンプ関連記事(JELAブログ)
日本福音ルーテル社団(JELA)






2019/03/14

【リラ・プレカリア(祈りのたて琴)】キャロル・サック宣教師による特別講演会のお知らせ

リラ・プレカリア(祈りのたて琴)創始者のキャロル・サック宣教師(米国福音ルーテル教会)による特別講演会「患者さまが先生です」を、3月27日(水)に開きます。

【特別講演会・概要】
日 時:2019年3月27日(水)午後3時50分~午後5時
   (東京都渋谷区恵比寿、最寄:JR恵比寿駅・東京メトロ恵比寿駅)
講 師:キャロル・サック(リラ・プレカリア創始者、米国福音ルーテル教会宣教師)
演 題:「患者さまが先生です」※英語(日本語通訳付き)
参加費:無料

皆様のご参加をお待ちしています。

キャロル・サック宣教師
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リラ・プレカリア(祈りのたて琴)とは、ハープと歌で祈りを届ける活動です。

【関連リンク】

【リラ・プレカリア(祈りのたて琴)】修了生とキャロル宣教師が3.11礼拝で黙想をリード

東日本大震災から8年が過ぎるにあたり、日本福音ルーテル教会東教区主催の「3.11を憶える礼拝」が、日本福音ルーテル東京池袋教会(豊島区池袋3-7-1)3月10日(日)に開かれ、リラ・プレカリア研修講座修了生の綱春子さん(1期生)、中川愛弓さん(5)と、キャロル・サック宣教師(リラ・プレカリア創始者・米国福音ルーテル教会)の3名が、ハープと歌による祈りを捧げました。



ハープと歌による祈りをリードした中川愛弓さんからは、次のような感想をいただきましたのでご紹介いたします。
礼拝で詩編46編2~4節を聴きました。
「神はわたしの避けどころ、わたしたちの砦
苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる
わたしたちは決して恐れない
地が姿を変え 山々が揺らいで海の中に移るとも
海の水が騒ぎ、沸き返り その高ぶるさまに山々が震えるとも」
8年前の3月11日にあの場所で、この詩編にあるような光景があったこと、
そして犠牲となられた方々とそのご遺族、被災された方々が受けた傷は、
今もなお痛みを増している。
その苦しみにどのように寄り添えるのか……。
礼拝後に小泉嗣牧師は、「私たちは、私たちの課題が何であるかをみつめること……」というお言葉がありました。深く、重たいものですが、被災された方への誠実さが大切なことだと感じました。「救いは主に在る」という信頼を失わずに、神のみこころに聴きながら用いられる自分でありたいと思います。
中川愛弓


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リラ・プレカリア(祈りのたて琴)とは、ハープと歌で祈りを届ける活動です。

【関連リンク】

【米国ワークキャンプ2019】手話のできるボランティア兼スタッフ募集!

JELAでは、2019年の米国ワークキャプに参加いただける「手話ボランティア兼スタッフ」を募集しています。ご興味のある方は、ぜひご連絡ください!

【募集内容】
期 間:2019年7月24日(水)~8月6日(火)
資 格:日本語の手話によるコミュニケーションが円滑にできる方
※1 健康に自信のある方
※2 米国に渡航可能なパスポートをお持ち(もしくは取得する予定の方)
形 態:米国ワークキャンプの補助スタッフ
人 数:1名
待 遇:米国ワークキャンプ参加費用の10万円値引き
(通常20万円ですが、10万円でご参加いただけます!)

お問合せは、日本福音ルーテル社団(JELA)「アメリカ・ワークキャンプ 手話ボランティア」係(電話:03-3447-1521/ファクス:03-3447-1523/E-mail: jela@jela.or.jp )まで、お願いいたします。

米国キャンプへの参加申し込み方法等は、一般参加に準じます。
こちらをご覧ください。
http://jelanews.blogspot.com/2019/01/2019.html

どうぞよろしくお願いいたします。


2019/03/13

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その5)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回は、三浦ことのさんのレポートをご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


◇◆◇
三浦ことの

義足作りと壁塗りもこなすことのさん
私は今回初めてJELAのワークキャンプに参加しました。大学での学びに生かすため、また自分の知らない世界を見て視野を広げようと考え申し込みました。キャンプ中、環境の変化に体がついていけるかとても不安でした。しかし始まってみると、体調を崩すことなく1週間活動できました。多くの方の支えがあり無事にキャンプを終えることができました。

キャンプ中たくさんの活動をさせていただくことができました。中でも私は義足作りと幼稚園の壁塗りに多くの時間を費やしました。活動をする中で、私は、この作業が、今まで私とは交わることのなかった人がこれからの生活で利用するもののためだということを思い、活動への責任を感じました。また、そこに、作業する人と利用する人の新たな交わりが生まれたことも感じました。いつもは意識することのない交わりを感じ、嬉しくなりました。気づいたらたくさんの交わりや出会いがあることを知りました。


CRHP※が支援している農場で聞いた話で、とても考えさせられることがありました。それは、手を洗うことを推奨し教える時に、衛生面からでは説得できないということでした。手を洗うのに使うお金で、いくらの食料を買えるのかということを考えるそうです。これは切実な問題だと感じました。私は手が汚れていたら洗いたいと思うし、自然とそうする癖がついています。私の生活との大きな違いを知り、切なくなりました。手を洗うことは、衣食住の上で安全に過ごす大切なポイントだと感じます。CRHPの幼稚園を見学した時に、子ども達の日課として歌で手を洗うことを教えていました。これは、手を洗うことを子どもに習慣づけるために、大きな意味があると思いました。CRHPの働きの大きさを感じました。
CRHPComprehensive Rural Health Project/キャンプ地インドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設

活動の後半の方で作業している時や、CRHPのスタッフの農場に行った時に、私は日常の生活では感じることのない新鮮な時間の流れを感じました。それは、時間に追われることなく、焦らずに時間が経つのをのんびりと感じるというものでした。私は日本で過ごしてきた学生生活がとても忙しく、常に時間に追われていました。日々の生活の中で、のんびりとした時間が必要だと感じながら、作ろうとしても上手くいかなくて悩んでいた私にとっては嬉しい体験でした。私はこの時間の流れはとても大切なものだと思います。それは、このような時間があると、忙しいと見逃してしまう自分の中の感情と向き合うことができると思うからです。また、心と体を休めることができ、これからの力になると思います。大切に、日本の生活でも生かしたいです。
CRHPスタッフの農場での一時
このキャンプでは、祈る時間が毎日与えられました。活動をしている中で、神様からの多くの導きがあったと思います。私には理解できない現地の言語で祈ることがありました。しかし意味は理解できなくても、心を合わせて共に神様に向かうということには変わりないなと感じました。共に祈ることの素晴らしさを改めて感じ、また、その出来事に喜びを感じました。これはきっと世界中で感じられることではないかと思います。そうであってほしいと願います。また、円になって祈る場面もあり、私たちが繋がって祈ることは心から素晴らしいと思いました。
ことのさん(中央)義足贈呈式にて
たくさんの刺激を受けてたくさんの感情を抱きました。この経験をしっかりと受け止めて向き合い、自分の中で整理をして考えることを深めて行きたいと思います。サポートしてくださった皆様に心から感謝します。


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2019/03/08

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その4)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

四人目、原田裕子さんのレポートをご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


◇◆◇
原田裕子

2月9日、雪の成田からデリーに飛び、飛行機を乗り継ぎムンバイへ。そこから、古いバンに参加者13人が乗り、目指すジャムケットへ出発した。目にしたのは、砂埃と絶え間なく鳴りひびくクラクション、信号無視は当たり前、家族4、5人が乗って横を走り抜けるバイク、トラックの荷台にも人が沢山乗っている。手を振ると、大きな笑顔が返ってくる。友好的な国民のようだ。陽も沈んだ頃、やっとCRHP(※1)のキャンパスに着いた。私たちが泊まる少々古ぼけた施設、お湯が出なかったりしたが、とにかく荷を降ろした。さぁキャンプの始まりだ!! 義足作り、ペンキ塗り、農作業、大工仕事が待っていた。とにかく、みんなで初めてのことにも挑戦しながらやり遂げた。楽しかった!
※1:CRHPComprehensive Rural Health Project/キャンプ地インドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
義足作りに集中する原田さん(左)
そのキャンパスには幼稚園があり、子供達の成長を助けている。スタッフが隣にある貧民街の各家庭を廻って、園児を連れて来る。ある朝、私たちをその貧民街に案内してくれた。その街に入ると、まっすぐの道があり、その両側に家が並んでいる。道の両端に下水用の溝が掘られてあるが、フタが無い。しかもそこに住む人の中には、下水をそのままトイレとして使っているようだ。もっと驚いたのは、イノシシ(日本のよりおとなしそうに見えた・・)が、その下水をあさっていて、子供まで産んで住みついていることだった。各家庭を周ると、大人も子供も沢山いる。「ナマスティー!」と挨拶すると、笑顔で手を振ってくれる。街の奥に行くほどに、もっと貧しい家が並ぶ。そこの男性たちが畑に仕事を求めて行くが、この3年以上も雨が降らず、干ばつが彼らの生活をもっと貧しくしている。
CRHPスタッフのために紙鶴を折る時も集中
全てを書ききれないが、この貧しい暮らしぶりを目にした私たちは、多かれ少なかれショックを受けた。その午後、現地のスタッフに、心に浮かんだ質問をしてみた。「ひどい状態に見えるでしょうが、CRHPの働きによって、前より少しずつだが、この状況は改善しているのだ。」と説明を受けて、「そうなのだ。」と納得した。

朝、迎えに行った園児たちと一緒に歩いている時、大きな瞳でニコニコしながら、何のためらいも無く、小さな手を私たちの手にからめてくる。温かなかわいい手。その大きな笑顔が、緊張していた私の心に光をともしてくれた。


この10日間、私が何を与えたと言うより、知り合ったインドの人々や仲間たちから、多くの愛と笑顔をもらったワークキャンプでした。

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その3)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回は三人目、家入大介(えいり・だいすけ)さんのレポートをご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


◇◆◇
家入 大介

私がこのインドワークキャンプに参加したいと思ったのは去年の夏ごろでした。高校生まではサッカー一筋で生きてきた自分は、大学に入って以来、のめり込めるようなことを見つけ出すことができていませんでした。卒業後についても不透明で今のままでいいのかと悩んでいました。そんな時に出会ったのが今回のインドワークキャンプでした。何か一つでも、それが具体的には何なのか、将来と直結するのか自分でもわかりませんがこれからの人生において一つの糧となればいいなと思い参加を決意しました。
義足を整形する家入さん

インドでの生活を通して感じたことが二つあります。一つ目は人の温かさです。スラム街に行った際、自分はどこか不安な気持ちがありました。スリに会うのではないか、お金をせがまれたらどうしようかと考えていました。日本人なんて相手にされないと少し偏見を持っていました。しかし、実際に行ってみるとそんな考えが自分の大きな間違いということにすぐ気づかされました。確かに、スラム街は自分が暮らしているような環境とはかけ離れています。

しかしそこに住んでいる方達は自分と何ら変わりませんでした。むしろ、見ず知らずの私達に生活の一部を見せてくれたり、写真を撮ろうと話しかけてくれたりと、とても温かい人ばかりでした。自分だったら知らない人に家の中や生活の一部を見せるなんてしたくないし断るかもしれません。街に出てもチャイをサービスしてくれたり、結婚式に参加させてもらった時、自分たちを歓迎してくれたりと多くの方達が受け入れてくれました。そんな彼らに感謝の気持ちと、偏見の目を持っていたことに対しての反省の気持ちでいっぱいです。もちろん毎日私達のサポート、食事の準備から片付けまでしてくださったCRHP(※1)の方達にも感謝の気持ちでいます。
※1:CRHPComprehensive Rural Health Project/キャンプ地インドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
スラム街の子どもと一緒に幼稚園へ向かう家入さん
二つ目は自分の無力さを痛感しました。義足の贈呈式の時に初めて足をなくした方達と接しました。彼らは多くが事故で足をなくしています。インドについてから交通量と交通の整備が伴っていないと感じていました。確かに私たちは義足を作ることで足をなくした方達の役に立ったのかもしれません。それでも今もなお義足が必要な方達はいるわけであの手作業では到底需要には追い付くことができないのではないかと感じました。また、スラムに行った際、どうやったら彼らの生活水準は向上するのか、なぜ彼らはスラム街というところに住んでいるのかなど考えました。しかし考えた末、結論はどれも自分では解決することができないばかりで悔しい思いです。
贈呈式で新しい義足のフィッティングを行う家入さん(右手前)
今回のインドワークキャンプで多くの経験をすることができました。日本では考えないようなことも考え悩みました。当初の目的である「人生の糧にする」が達成できたのか、「何か」をつかむことができたのかわかりませんが、ただ一つ言えることはこのワークキャンプに参加して良かったということです。これから就活も始まるので今回で学んだことが少しでも生かすことができたら行った意味が分かりそうです。貴重な体験ありがとうございました。


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2019/03/07

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その2)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

二人目の参加者レポートをご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


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前久保 可南子

初めての海外、インド。初めて会う仲間、学校以外での初めてのお祈り…わたしにとって今回のIWC(インド・ワークキャンプ)は、キャンプも 含めて、初めての経験ばかりでした。それに伴って、初めての経験だからこそ感じた思いを2つ書こうと思います。

1つ目はCRHP(※1)についてです。 私は、母が去年インドのバラナシに行っていたので、インドのことは事前に聞いていましたが、実際訪れたジャムケッドは母が言っていたインドと異なりました。緊張して訪れたジャムケッドは、平和で空気も村も綺麗で愛に溢れていました。そのため、どの村人に会っても素直に家族 のように挨拶を交わすことが できました。私は、とても心地よい思いで10日間を過ごし、またインドに来たいなと思いながらインドを旅立ちました。

※1:CRHPComprehensive Rural Health Project/キャンプ地インドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
農作業に励む前久保さん(右)
しかし、その反面、私は本当のインドの姿を私は見てないのではないかとも思いました。母から聞いていた、 お金をくれと口々に言う子供 たち、お金のために人を騙す大人たち、ゴミだらけの街、私は何一つ今回のジャムケッドで見ていません。私は、10日間を通して、CRHPがジャムケッドの村で行なっていることを見学したり体験したりしてきました。CRHPは少ない基金とたくさんの知恵でジャムケッドの人々を支え、愛を分け合い、村の人々に幸福を伝染させているように見えました。ジャムケッドを通じてCRHPの支援の大きさを知ることができました。
義足作りの様子

2つ目はキリスト教の精神、生活についてです。私は、プロテスタント系の大学に通っていますが、家の信仰は特になく、無宗教です。そのため、大学で初めて聖書を買い、お祈りの仕方、キリスト 教についてを授業で学びました。今回のワークキャンプはキリスト教の精神を学ぶことも目的とされており、この10日間は私にとって、生まれて初めてに近い、キリスト教の精神にじっくりと触れた期間となりました。

食事の時のお祈りや礼拝、デボーション(※2)、その度に神を意識し天に想いを馳せました。みんながひとつの思いを胸にお祈りをするたびに、一体となれている気がしました。ずっとはしゃいでいた仲間が、お祈りになると静まり、祈っている姿が新鮮でした。礼拝や、時々ご飯 が一緒になるスタッフの方とお祈りをしたときは、国籍を超えてお祈りでみんなの心が一緒になれるという不思議な感覚を味わいました。宗教というものは世界的な偉大なも のということを実感した瞬間でした。 

※2:デボーション=毎日夕食後に参加者が集まり、聖書朗読、祈り、讃美とその日の分かち合いの時間

今回、たまたま縁があって、 私はプロテスタント系の大学に入学して、JELAを知ることができました。それを偶然だと言えばそれまでですが、私はすべて必然として神様から頂いた贈り物だと思っています。IWCに参加したことで、 とても普段はできない貴重な体験ができ、素晴らしい仲間もできました。今も、あの10 日間を思い出すと胸が熱くなります。この想いを忘れず、毎日を精一杯過ごして、CRHP のスタッフのように愛を周りに届けられる人になりたいです。

キャンプ仲間との時間を満喫した前久保さん(右端)

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【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート(その1)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

これから参加者全員のレポートを一人ずつご紹介しますが、第一号としてメンバーのS.Tさんの報告を掲載します。なお、今回を含め、今後掲載するレポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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インド料理チャパティー作りに挑戦するTさん
今回のワークキャンプは自分にとって忘れられない経験になりました。キャンプの目的は奉仕活動を通してそれを人間としての成長の助けとすることでした。昨年はアメリカでのキャンプに参加しましたが、アジアでのキャンプは初めてでこのキャンプは私にとってとても新鮮であり、一方でそれがどのようなものであるのかが想像し難いという不安も同時に感じていました。しかし、キャンプを終えた今は以前感じていたどんな不安よりも参加して良かったという感情がまさっています。

この十日間はまさに刺激の連続でした。往路だけで三本の飛行機を乗り継ぎ、プネー市からバンで悪路を四時間かけて走り、目的地に向けて移動を繰り返すだけで体調を崩したこともありました。食事に至っても同様です。普段は食べたい物を食べたい時に容易に手にできることが当たり前だと思っていましたがインドに着いてからは普段のようにはいかず苦労したこともありました。キャンプに限らずこのような普段の生活からは得ることのできない大切な事に気づくきっかけができ、一歩成長することができました。

長かった移動を終えるといよいよワークキャンプが始まりました。今回は二度目のキャンプ参加でしたが、初めてのアジアでのキャンプ、そして自分が最年少であるということで行く前から不安なことや緊張で色々な思いがありました。しかし他のキャンパーと顔合わせをした時には全員が歳の差を感じさせないような親しみに溢れた接し方をしてくれたので不安と緊張はすぐに楽しみと期待に変わりました。アメリカ・ワークキャンプでお世話になったポールさん(JELA職員)と再会できたこと、チャプレンの嗣さんとキャンプのメンバー、そしてCRHP(※1)のスタッフの方々に出会うことができたことには神様の見えない導きを感じたので、これを糧にワークに尽くすことができました。

 昨年のアメリカでのキャンプでも同様でしたが、キャンプ中は毎日デボーションの時間が設けられ、意見を交換する場がありました。普段は宗教的な話し合いの場に立つ機会はなかなか無いので、今回のキャンプを機に知識を深めることができたことを嬉しく思います。

インドでのキャンプを終えた今、無償の奉仕をすることで得られる霊的な成長、そしてこれが人としての成長に繋がることを知りました。今後はこの経験を常に意識し、無償の愛を他人に与えることができる生活と、そのような人間になるように尽力しようと思います。もしまた機会があればこのキャンプに参加したいです。

※1:CRHPComprehensive Rural Health Project/キャンプ地インドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
Tさん(中央)とCRHPのインターンスタッフ

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