2024/04/12

【インド・ワークキャンプ2024】参加者のレポート(その9)

JELAが主催するJELAインド・ワークキャンプ」2024212日から11日間の日程で開催され、全国各地から大学生12名が参加し、インド、マハーラーシュトラ州のジャムケッドにある医療福祉施設「Comprehensive Rural Health Project=CRHP)」※において、義足作りを中心としたワークを行いました。(英語サイトへのリンク


参加者全員のレポートを1人ずつご紹介しますが、9回目の今回は元吉紗海さんの報告を掲載します。レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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元吉紗海
元吉さんとプレスクールの子どもたち

約10日間のインドでの日々は、時一瞬にして思考豊かに成長することが出来たワークキャンプであったなと感じています。

過ごす時の中ではというと、朝・昼・夜と毎食の栄養を共に摂り、朝になると小礼拝が行われます。午後には数ある聖句の中からその日感じられたことや聖句から考えられること、自身と向き合いながら皆と発想や感想のシェアを行います。当然のことながら、参加者一人一人の考え方や生き方、素敵なところ、感謝したいところ等々、素晴らしい個々の個性が露になる時間にもなりまた、自身の思いの丈を再認識し深める時でもありました。

日々を共にし、義足作りワーク、プレスクール訪問や病院見学・近隣地域への幼稚園訪問と衛生環境視察、砂糖工場見学とスラム街へのプレスクール生徒のお迎え等々を皆で体験したことにより、出発前の不安は早々に払拭され更新される楽しさと喜びと刺激のあまり気づくと夜を迎えている。そんな毎日が刻一刻と過ぎていることを逃避したくなる程、インドでの日々はこれから先も途轍もない楽しかった思い出の宝物であると共に〝生きる〟ことの自由と平等について想い続けることでしょう。

外に出たからこそ考えられることはどこの国に行こうとも体験できることですが、インドに行けたから気づけたこと・ディボーションの時間があったからこそ考えられたことが多く在る気がします。

他の国よりも、女性であるということ・命のこと・衛生環境のこと・地域コミュニティの重要性・コミュニケーションの楽しさ・感謝するということ・自分を見つめてみるということなどを現時点の自身の環境とすり合わせながら感じ取ることが出来たのではないでしょうか。

子どもと交流する元吉さん(右)

妊娠三か月、女の子が生まれると分かると判別し判断せざるを得ない社会にある女性たち。スラム街で出会った未熟児の男の子を抱いた時の物理的軽さから感じた命の重たさと尊さ。ケアワーカーからの衛生知識を村一帯に周知するための団体を作るなどの村人らの団結力。病院や幼稚園、ケアワーカーがその地域に在ることで得られる住人の安心感と笑顔などを直接“見て、知り、感じる”ことが出来ました。

さらに、毎午後のディボーションの時間にそれぞれの意見や感想をシェアする時間では驚くほどに皆が違った角度から面白く型にはまらない考えを聞かせてくれました。ワクワクに満ち、楽しかったです。

義足用のアルミに切り込む元吉さん

1秒も無駄にしたくない毎日が終わりに近づく頃、皆と過ごす日々の中に自然と喜びや感謝、楽しさや充実感が溢れかえっている様なおかしな感覚になったものです。

このワークキャンプで感じたことや想えたこと、「今、ここ」以外の現実に身を置く人々のことを覚えておきたいと強く感じます。本当に、楽しく・また生きる価値について考えさせられた旅でした。JELAPAULさん、森一さん、多田先生、そしてCRHPの方々に心から感謝します。これからも、すべての生きている者の未来が明るいものであることを願って。