2024/04/13

【インド・ワークキャンプ2024】参加者のレポート(その10)

JELAが主催するJELAインド・ワークキャンプ」2024212日から11日間の日程で開催され、全国各地から大学生12名が参加し、インド、マハーラーシュトラ州のジャムケッドにある医療福祉施設「Comprehensive Rural Health Project=CRHP)」※において、義足作りを中心としたワークを行いました。(英語サイトへのリンク


参加者全員のレポートを1人ずつご紹介しますが、10回目の今回は兼満愛さんの報告を掲載します。レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

◇◆◇ 

兼満 愛
 
私たちは、2024212日から22日までJELAのインド・ワークキャンプに参加し、インドにあるCRHPを訪れ、活動を行いました。活動の中で、義足制作やスラムで生活する子供達との交流の時間を設けていただきました。
兼満さん

 22年間生きてきてこれほど豊かに感情が動いたことは初めてでした。嬉しい楽しいという感情はもちろん、人の温かさに触れて心がいっぱいになる気持ち、内臓が軋むほどの憐れむ気持ち、自分の無力さから来る悔しさ、日本とインドの当たり前の違いへの驚きなど、沢山の感情に出会いました。その中でも、無力さから来る悔しさについて書きます。
 
キャンプの中でスラム街を訪問しました。下水道が発達しておらず糞尿が垂れ流しであること、物乞いをして生計を立てる子供達、あたり一面ゴミの山と化していること、見たもの全てにショックを受けました。
義足を仕上げる兼満さん

 また、未だ色濃く残るカースト制度、男性優位社会であるが故に男女出生数の差が大きいこと、高級ショッピングモールの扉の前で物乞いをする子供を見て、扉一枚で感じられる格差など、衝撃はもちろん自分がこの状況を変えたいと思う気持ちが大きくなりました。
 
しかし、そのスケールの大きさ、自分がインドに「ゲスト」として来ているため今現在長期的に関与することが難しいなど、自分の無力さや小ささをひしひしと感じました。何ができるか分からず、悔しくて涙を流しました。それでも、ディボーションを通じ、仲間と意見を交わす中で、私に今できることは何かが分かってきました。
 
まず、インドに行った経験を「行った」ことだけで終わらせないこと。自分が何を見て何を感じたかを周囲に伝え、より多くの人に当事者意識を持ってもらいたいと思いました。そして、私の周りにいる人をまずは笑顔にするということ。何も持っていなくても、目の前の大事な人を笑顔にして幸せな気持ちにさせることは私にもできます。
兼満さん(中央)と参加者ら
 
そしてこれを読んでいるあなたも。その連鎖を続けることで、より多くの人が幸せになることに繋がるのではないでしょうか。
 
このキャンプを行ってくださったJELAの皆さん、チャプレンの多田先生、支援してくださった全ての方に感謝します。インドで出会ったキャンプの仲間たち、義足作りを教えてくださった方、料理を提供してくれた方、多くのサポートがあったからこそインドに行くという挑戦ができました。この経験をこれからに活かし、次は私が多くの方を支える立場に立ちたいです。