2024/04/15

【インド・ワークキャンプ2024】参加者のレポート(その12)

JELAが主催するJELAインド・ワークキャンプ」2024212日から11日間の日程で開催され、全国各地から大学生12名が参加し、インド、マハーラーシュトラ州のジャムケッドにある医療福祉施設「Comprehensive Rural Health Project=CRHP)」※において、義足作りを中心としたワークを行いました。(英語サイトへのリンク

参加者全員のレポートを1人ずつご紹介しますが、今回最後となる12回目は柘植あまねさんの報告を掲載します。レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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柘植あまね
 
柘植さん
あっという間の10日間、充実しながらも日本とは違ったゆっくりと時が過ぎるインドの雰囲気。参加してよかったと心から思えるワークキャンプだった。
 
メインボランティアの義足作りでは、こんなアルミの板から第二の脚が作られるのかと驚いた。そういえば、日本でも義足をこんなにも近くで見たことはなかったし、義足がどうやって作られているか知らなかった。義足を使用している人を見たのはテレビの中だけだった。
 
患者さんに対して、年齢、職業、家族構成など基本的な情報はもちろん、どのようにして足を失ったのか、今の心と体の状態、大変なこと、精神面での質問を多くする。「肉屋を拡大したい」「義足さえあればまた運転ができ、独立できる」など義足をもらったあとどうなりたいか、一人でも多くの方の願いが叶いますようにと未来への希望を聞きながら強く願った。

器具を上手く使って一足の義足を仕上げる原始的な方法は手間がかかる。けれど、手間がかかるからこそ最新の機械を使って作るより、聞いた話と重ねながらその人を思い愛がこもっている感じがして素敵だと思った。義足作りを手伝う中で、手直しをたくさんしていただき、技術的な面でたくさん面倒をかけてしまったが、現地の方とコミュニケーションを日本語でもなく、英語でもない、インドの言語(マラティ語)で身振り手振りをつかって一生懸命伝え合ったのが楽しかった。
新しくできた義足のフィッティングを手伝う柘植さん(左)
 
プレスクールの子供たちとの関わり。子供付きの私にとってたまらない時間だった。言葉が分からなくても、ただ会いに行っただけで、手を振っただけで、こんなにも喜んでくれる人がいるなんて思わなかった。直ぐな彼らにまたいつか会える日が来ますように。
 
子供たちを迎えに行くために、スラム街にも連れてってもらった。屋根がない家、お菓子のごみや生活水が垂れ流しの村、物乞いをして家族の生活を支える子供、私より年下で何人も子供のいる女の子、望まれない命があること、教科書で見る世界は本当にあって、胸がぎゅっとなるような人生で初めての感情になった。
 
幸せは人によって感じ方は違うと思うけれど、「なんでも持っている人こそ心が貧しかったりする」の言葉を胸に、当たり前に思っている小さなことにも感謝をして生活をしたい。
子どもに気を配る柘植さん
 
ディボーションを通じて、初めてキリスト教の考え方に触れ素敵だと思った。何より、ワークキャンプの仲間たちと考えたことについて話し合う中で、新しい考えに出会い、どの人もディボーションを通じて考え方に触れたことで心から皆に対して素敵だなという気持ちが増していくばかりだった。

CRHPでの生活からは、日本って素敵な国だと思った。CRHPでは、インドの各やアメリカ、ベルギー、スペインから来た学生たちと様々な出会いがあった。忍者ハットリくん、ビートたけし、お寿司、アニメなど日本の文化を知っている人ばかりで、町では有名人扱い。英語が流暢じゃなくても日本人と話したいと思って声をかけてくれる人が多くて感動した。
 
自分自身客室乗務員を目指す中で、インドで出会った彼らがいつか日本に来てくれることがあったとしたら、彼らの日本のイメージをポジティブなまま私とのかかわりを通して少しでも日本の魅力を感じてもらえることができたらと、なりたい姿が明確になった。全ての出会いに感謝しています。

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