JELAが主催する「JELAインド・ワークキャンプ」が2024年2月12日から11日間の日程で開催され、全国各地から大学生12名が参加し、インド、マハーラーシュトラ州のジャムケッドにある医療福祉施設「Comprehensive Rural Health Project(=CRHP)」※において、義足作りを中心としたワークを行いました。(※英語サイトへのリンク)
参加者全員のレポートを1人ずつご紹介しますが、7回目の今回は若子悠人さんの報告を掲載します。※レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。
◇◆◇
若子 悠人
若子さん(左)とCRHPのお友達 |
「無力」10日間で感じたことを表すとこの一言に尽きます。義足作りをはじめ、多くの“経験“をさせてもらいました。ボランティアとして何かを”与える”ことができると思い上がっていた自分が、与えてもらってばかりいることを情けなく思い、そしてその気持ちを忘れて何かを楽しんでいる自分に気が付き、恥ずかしくなりました。
日本に帰ってからもずっと考えています。自分に何ができるのか、与えられるものはあるのか、自分は何がしたいのか。今でもその答えは出ていませんが、「微力ではあるが無力ではない」そう思い、この経験で得た感情と考えを新鮮なまま忘れないでいたいと思います。
このワークキャンプを通して出会った全ての人たちが、自分にとってプラスの影響を与えてくれました。日本から共に来た15人は個性豊かで優しくて、素敵な人ばかりでした。毎日のディボーションを通じて、自分にはない考えや価値観を山のように浴び、同時に新たな自分を知ることもできました。とても楽しくて深いこの時間を通して、感じたこと全てを共有できる仲間を得たと思っています。
これからの人生、折れそうになることや挫けそうになる時があると思います。そんな時、あの時自分が感じた気持ちと覚悟、そして出会ったみんながどこかであの時共有した気持ちを持って頑張っている。そう思うだけで頑張っていける気がします。
義足の形を整え始める若子さん |
もっと早く、数年前に経験したかった。何度かそう思いました。でも、一方で、何かを始めるのに遅いなんてことはない、とも感じました。この歳で、この経験ができて良かったし、この経験をしないまま今後生きていく自分がいたと思うとゾッとします。
この選択をした自分、そしてこう思わせてくれた参加者のみんな、何よりこのような機会を与えてくださったJELAの皆さん、支援者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。23年間生きてきて、こんなにも濃い10日間を過ごしたのは初めてでした。僕という一人の人間の人生にとって転機となりました。非日常の中で得たこの経験を、日常の中でも忘れません。