2019/03/22

【インド・ワークキャンプ2019】参加者のレポート   (その8)

2月9日からインド・ワークキャンプに参加したメンバー13名が2月19日に無事帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

今回の参加者レポートは、安藤小泉 海(あんどうこいずみ・かい)さんです。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。


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安藤小泉 海

インドは想像をはるかに超えて常識が通用しない所でした。自分が当たり前だと思っていることがそうではなくて、ありえないと思うようなことが当たり前、そんなことばかりでした。毎日が驚きの連続でとても楽しかった半面、様々なものを見て、たくさんの方の話を伺う中で自分の無知と無力さを何度も感じさせられました。

私たちは滞在していたCRHP(※1)という施設で義足の製作や幼稚園の塗装など様々な仕事を体験しましたが、その一つにCRHPから通りを一つ挟んだ向こうにあるスラムに幼稚園の子供たちを迎えに行くというものがありました。写真や映像でしか見たことのなかったスラムという場所に実際に足を踏み入れ、匂いを嗅ぎ、そこで生きる人々の生活をみて強くショックを受けました。
※1:CRHPComprehensive Rural Health Projectキャンプ地のインドのマハラシュトラ州ジャムケッドにあるNGO団体施設
幼稚園の子どもたちと遊ぶ安藤小泉さん(中央・帽子)

その時、幼いころに周りの人の見よう見まねで「世界のご飯が食べれない人もご飯をたくさん食べることができるようになりますように」と食前に祈っていたことを思い出しました。きっと当時のその言葉に偽りはなかったでしょうが、恵まれた食事に囲まれて、本当に満足に食事をとることのできない人たちのことを心から考えたことがあったかなと、何とも言えない気持ちになったのを覚えています。

義足作りもとても印象深い経験になりました。私が体験した工程は、患者の足を採寸し、アルミの板を切り出し、整形する、というものでした。どれも慣れるまではとても難しく、苦労したのですが、患者の方々に見守られての作業だったので、実際に今自分が作っている義足を使う人が目の前にいるということにとても緊張しました。
アルミを義足にかたどる安藤小泉さん(前)


また、すべての義足が出来上がり、それらを患者の方々に贈呈する会がありました。どの方もとてもうれしそうに受け取ってくださり、そのことにこの上ない充実感を感じつつも、満足な医療が受けられないために、たくさんの人が義足を使わなければならないということも同時に考えさせられました。
義足贈呈式で新しいい義足のフィッティングを手伝う

今回のキャンプに参加して本当によかったです。感情は目まぐるしく変化するし、大変な目にもあいましたが、様々な意味で成長することができたと思いますし、何より現地の空気を吸い、五感をフルに使って感じ、考えることができたのは、かけがえのない経験だと確信しています。ありがとうございました。
CRHPの義足作りスタッフと(閉会式にて)


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