2025/04/07

【カンボジア・ワークキャンプ2025】参加者レポート③(桐原 安那さん)

  JELAは2月12日から22日にカンボジアでのワークキャンプを行いました。今回は19歳〜22歳の大学生7名とカンボジアを訪れ、JELAの現地パートナー団体LHCO(Lutheran Hope Cambodia Organization)が提供するユニバーサルヴィレッジプログラム(Universal Village Program)に参加しました。当プログラムでは、JELAの支援で建てられたプレスクールやLHCOが支援する小学校でのボランティア活動や、地域の名所をめぐるツアーが行われ、参加者たちは日本とは異なる文化の違いや、連日35℃を越す暑さに苦戦しながらも懸命に取り組みました。

キャンプの詳しい模様はこちらから

LHCO本部にて

 また、カンボジアの歴史と文化を知るために、キリングフィールド、虐殺博物館、地雷博物館などの見学や世界遺産アンコールワット遺跡を訪問するスタディツアーも行われました。中日の日曜日には、カンボジア・ルーテル教会(Lutheran Church in Cambodia = LCCのCity Churchを訪れ、現地の青年と共に日曜礼拝に参加することもできました。

 さらに、チャプレンとして同行した日本福音ルーテル復活・高蔵寺教会の徳弘浩隆牧師が、1日の終わりに「ディボーション」の時間をリードし、その日に体験したことを聖書の御言葉を通して振り返り、分かち合う時間をもつことができました。

 キャンプ終了後に参加者から寄せられた感想レポートを掲載して参りますので、ぜひご覧ください!
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「カンボジアで育まれた⼼」
 桐原 安那

私は今回のワークキャンプで初めて海外に⾏きました。 ⼈⾒知りで英語⼒も乏しい私にとっては、過酷な⾯もあったワークキャンプでしたが、かけがえのない経験と学び、そして尊い友⼈たちを得ることができました。そんな有意義なワークキャンプを通して、特に感銘を受けたことが⼆つあります。

桐原さん(左)

⼀つ⽬は、宗教や歴史的背景を考慮することの重要さです。カンボジアでは仏教を信仰している⼈が国⺠の⼤半を占めているそうで、11⽇間の中でそれらの鱗⽚を幾度か感じ取りました。障害を抱えて⽣まれた⼦に対する負の概念や、結婚前に妊娠した⼥性に対する攻撃的な考え⽅など、無宗教の私にとって理解できないこともありました。しかし、私は⽇本に⽣まれこの環境で育ったから今の考え⽅を持つようになったのであって、現地の⼈々にはそれぞれのバックグラウンドがあるのだと感じました。また、ポルポト政権の虐殺の歴史は、今なお現地の⼈々の深いトラウマとなっており、その歴史を知らずに⾒るカンボジアと、知ったうえで⾒るカンボジアは、まったく別の景⾊になるのではないか感じました。

子どもたちと折紙を楽しむ桐原さん(右)

⼆つ⽬は、ディボーションの時間を通しての学びの多さです。当初想像していたディボーションと全く違ったため、最初の数⽇間はあまり良い意⾒を共有することができませんでした。そもそも 私は⾃分の胸の内を誰かに⾒せることがとても苦⼿で、今まで最も避けてきたことの⼀つでもありました。他のメンバーたちは、聖書の⾔葉とその⽇の体験談と⾃分の考えを絡めながら共有してくれていたのに、⾃分だけうまくまとめられていないような気がして、正直苦痛に感じた⽇もありました。しかしディボーションとともに⼀⽇を終えることで、確実に⾃分の成⻑を感じました。その⽇経験して感じたことを⾔葉にすること、そしてそれを誰かに伝えようとすることが、こんなにも 意味のあることだと初めて気づくことができました。

今回カンボジアで経験したこと、学んだこと、良くも悪くも⾃分の⼼で感じ取ったカンボジアの性質、そしてメンバーと育んだ友情は私にとって⼀⽣の財産となることでしょう。このような貴重な体験をさせてくれて、関わってくれたすべての⼈に感 謝してこれからの⼈⽣に繋げていきたいです。

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