開発途上国の人々に対して農業教育・研修を行っているアジア学院(栃木県)の研修生を、JELAは奨学金事業を通じて毎年支援しています。
2015年度は、ミャンマー出身のメアリーさんに対して支援を行い、彼女に関するブログ記事も掲載しました。
- アジア学院支援者のための集い「ランチ in Tokyo」に参加 (6月29日)
- アジア学院の卒業発表会に参加 (12月8日)
メアリーさんは研修を終えて先月ミャンマーへ帰国されました。以下は、彼女の卒業論文に当たる「Reflection Paper」のエッセンス部分の和訳です(原文は英語)。
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アジア学院 (ARI) では、大変良い学びを経験しました。様々な知識と、有機農業と畜産の新しい技術を得ました。また、村での奉仕のあり方、仕える指導者像、有機農業の哲学と技術、適正技術等を学びました。さらに、見学や研修を通じて日本の文化や社会の仕組みについても学ぶことができました。教室外では、圃場管理作業、農場の現場の様子、そして収穫感謝祭の運営などからも多くを学びました。
仕える指導者像の重要性、これを全ての指導者が実践しなければならないことに気づきました。どんな村の発展にも、仕える指導者が必要です。彼らは人々の声を、耳ではなく心で聞くのです。地域社会を作るということは、多様な文化と関係性の中で平和、愛そして理解を構築し推し進めることに繋がっていることを理解しました。ARIに身を置くことで、異なる価値観を受け入れ大切にすることも学びました。キリスト教徒、仏教徒、ヒンズー教徒、イスラム教徒そして無宗教等、信仰的立場に関わりなく共同体として一つになることが、ARI共同体に一致と力をもたらすのを目の当たりにしました。
この9カ月間は、自分の夢をはっきりとしたビジョンとしてとらえ、私の目と心を開くことができ、大いに有益でした。世界各地からの指導者からも新しいことが学べ、素晴らしい体験でした。これらの全ては、これから私が村で働く土台となることでしょう。永続性のある有機農業と畜産により健康的な食料を充分生産することで、平和な村造りをしたいと思います。ARIで受けたこの研修が、田舎の村の人々を助ける良き方法として、私の指導原理となると信じています。
昔、村にいた時には、発展に必要な潜在力が自分たちの村にあることに気づきませんでした。失敗の中に埋もれいていた、以前は見えなかった多くの力が、今は見えます。ARIで学んだお蔭で、村を発展させるいくつかの方法を見ることが出来るようになりました。ARIで身に着けた知識を使うことで、私の生活と村の人々の生活は向上し、良き村へと変わることでしょう。
変革をもたらす多くのことをARIで学び、自信も得ました。その知識と技術を村人のため、また夢を実現するため与えてくれたARIに、そしてこのことを可能にしてくれた日本福音ルーテル社団(JELA)にとても感謝しています。(メアリー)
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メアリーさんとそのご家族、故郷のコミュニティの今後の歩みが祝福されるよう祈ります。