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昨年、四人の職員と四人の受刑者にお会いした際、これらの男性受刑者が、知らない人、特に女性を恐れる傾向があると伝えられました。私は自己紹介をし、普段していること、在宅ホスピスを訪問して、居住者お一人お一人のベッド脇で歌とハープの演奏を届けていることを手短に説明しました。
そして、刑務所の八人の皆さんに目をつむるようにお願いし、いつも演奏しているシンプルな音楽を奏で始めました。グレゴリア聖歌、ラテン語によるテゼの歌、色々な言語での子守唄などです。演奏する際は、聴いている人に馴染みのない、外国語の歌詞をいつも使うようにしています。自由な心の旅をしていただきたいからです。
演奏をしていると、そこに聖霊がおられ、その人たちが行くべき場所へと導いてくださるのがわかります。今回は、特に子守唄のときに、聖霊の働きが強く感じられました。そして、その場にいる方々が母親との間で体験できなかった、人間の成長にとって大切な関係が、今この瞬間、神様の恵みによって与えられるようにと祈りました。30分ほどして音楽は静かに終わりを迎え、代表の方が職員と受刑者に感想を求めました。
キャロル・サック
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