2025/02/23

JELA役員がカンボジアの支援地域を視察しました!

 2月16日から20日まで、JELAの古屋四朗理事長、深澤理香理事、渡辺薫理事・事務局長がカンボジアの支援地域を視察し、19日には現地パートナーであるLHCO(Lutheran Hope Cambodia Organization)主催の寄付者報告会議に出席しました。会議にはJELAの他にもLHCOと協働する国際NGOの数団体が出席し、LHCOの働きとどのようなシナジー効果を創出することが出来るかを話し合う機会を持ちました。今回の視察出張に参加した深澤理事がカンボジアでの経験をレポートいたします。

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カンボジア出張について (理事 深澤理香)

このたび古屋理事長と渡辺事務局長のカンボジア出張にご一緒させていただきました。2025年2月16日から20日までの4泊5日という弾丸スケジュールでしたが、非常に学びが多い凝縮した時間を過ごすことができました。感謝申し上げます。真冬の東京を早朝に出発して、その日の夜に気温34度で湿度も高いプノンペン空港に到着したとたん、アタマにもカラダにもスイッチが入り、「ここで過ごす3日間にできるだけ多くのものを吸収したい!」と、大袈裟ですが覚悟が決まったような気がしました。

17日火曜日は早朝からLHCOの新事務局長Boneさんチームがホテルまで迎えに来てくださいました。プノンペンのLHCO新オフィスを訪問した後、ハイウェイでKantout村に向かいました。そこには2016年にJELAの支援によって建てられたプレスクールがあります。古屋理事長は、建物を造ることが支援の目的ではなくそこで適切な幼児教育が継続することが大切であり、今回はそれを確認するとおっしゃっていました。迎えてくれた子どもたちの笑顔は輝いていました。持参したクメール語の翻訳機(ボケトーク)が思いのほか子どもたちに大人気で、たくさんおしゃべりできて楽しかったです。

JELAプレスクールの子どもたちと
翻訳機を活用して交流する深澤理事(左)



2016年に建設されたプレスクールの前で記念撮影


残念ながら、この8年で建物は傷んでおり修復が必要だということがみてとれました。今回の現地視察では持続的に支援を続けることの大切さを改めて理解することができました。プレスクールを後にしてランチはJELAカンボジアワークのキャンプ地を訪ねてメンバーと共に現地のケータリングをいただきました。キャンパーの皆さんの顔もいきいきしていて神様に守られながら充実した日々を過ごしているようにお見受けしました。この経験が彼女たちの将来に良い彩りとなることを祈ります。


JELAワークキャンパ―とともに
カンボジア料理の昼食

午後は凸凹道を長時間ドライブして給水塔の視察を行いました。実際の検針票やこの水で農業をされているお宅の生活を拝見し、レポートを読むだけでは知ることのできない情報や現地の方たちの素の表情にふれることができました。

2015年に建設された給水塔

給水塔によって菜園を営む村人と交流する深澤理事(右)

3日目は古屋理事長と渡辺事務局長が初カンボジア訪問の私のためにカンボジアの歴史を学ぶ時間を設けてくださいました。見学したトゥールスレン博物館、キリングフィールドはあまりにも残虐すぎて帰国しても言葉にならないです。この悲惨な出来事を知ることによってカンボジアの文化や支援先の人たちの生活に寄り添うことができそうな気がしました。

心に重りを抱えながら、午後はJELAの学校教育支援の支援先である大阪キリスト教短期大学(OCC)運営の無償保育園と同じ建物内にあるひろしまハウスを見学しました。この二つはプノンペン中心地にある大きな寺院の敷地内にあります。ひろしまハウスに通う小学生の弟妹がOCC保育園で遊んでいました。貧困層の子供たちは弟妹の面倒をみるために小学校ですら十分に通うのをあきらめるようです。ひろしまハウスで学ぶ小学生の顔は希望に満ちていて、日本語で自己紹介と将来の夢を披露してくれました。将来は医者と警察官になりたいと話す子が多かったです。医者になりたい理由は家族の病気を治したい、警察は制服がかっこいいから、とのことです。貧困の負の連鎖を断ち切るためにJELAの支援が効果的に作用していることが確認できて嬉しかったです。

OCC保育園の子どもたちと交流する
深澤理事(前列中央)


最終日は終日LHCOのラウンドテーブルディスカッションに参加しました。LHCOに支援している約10団体がリアルとオンラインのハイブリッドで活動報告と活発な意見交換を行いました。渡辺事務局長によるJELAの紹介は、古屋理事長の言葉をお借りすると「秀逸」でした!

LHCO会議で発言する深澤理事(右)

今回のカンボジア出張は一言でいうと「百聞は一見に如かず」です。この出張のおかげさまで、JELAの支援の内容と意義をより理解できたと思います。今後も継続的に良い「世界の子ども支援」を現地の人たちに効果的に届けるために、JELAの理事のメンバーとして微力ではございますが、努めて参ります。ありがとうございました。