2017/11/07

【奨学金】 学びの楽しさと感謝への気づき

JELAの奨学金を受け神奈川大学で中国語を学ぶ植松滋英さんから便りが届きましたのでご紹介します。植松さんのこれまでの人生については、ジェラニュース第42号の6ページをご覧ください。

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神奈川大学外国語学部中国語学科
一年 植松滋英

神奈川大学外観(© Irie428)
私の所属している外国語学部には個性的な人や留学生がたくさんいます。

私がとっている中国語の授業で最近、暗唱大会という大きなイベントがありました。個々人に割り当てられた中国語の長文を暗記し大勢の前で発表するのです。日本語でも一筋縄にはいかない量の中国の絵本のお題を出された私は、評価にも直結する発音のアドバイスを、授業で仲が良かった留学生の馮くんにお願いしました。

中国語の発音は面白く、例えば「ü」の発音は、日本語の「い」の音を出したまま、口を丸くすぼめた音なのです。そのようなアドバイスを馮くんからもらううちに、発音以外の話もするようになりました。

中でも楽しかったのが馮くんに出してもらった中国語クイズです。例えば「星巴克」という中国語の意味は「スターバックスコーヒー」なのだそうです。そのような、日本人なら推測できそうなクイズで放課後盛り上がり、夕方からのアルバイトに遅れそうになることもしばしばありました。でも、この時間は授業にひけをとらないぐらい有意義だったと思います。

私は大学の近くで一人暮らしをしています。全くなれない周囲の環境や、賑やかで楽しかった里親さんの家を離れた寂しさ、漠然とした自由に自分を律することの大変さなど、最初は戸惑いばかりでしたが、最近になってようやくそれにも慣れてきました。

植松さん(中段右端)と大学のサッカー仲間
アルバイトのない日は友達と私の家でゲームをしたり、翌日の授業の課題をみんなで協力しながら考えたりしています。このごろは、友達といる時間が一番幸せな時間だと感じています。

自活するようになって、今まで見えていなかった幸せを感じたり、感謝の気持ちがわいてきたりするようになりました。例えば、里親のお母さんに当然のようにやってもらっていた身の回りの衣食住のことです。自分のことでもないのに、嫌な顔ひとつせずやってくださっていたのだと思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

そのようなことに気づく機会をくださったのはJELAであり、JELAがチャンスをくださらなければ今のような幸せや出会いの実りはなかったと思います。奨学金をいただけたことはそれだけ自分が期待されているというふうにも受けとめていますので、JELAへの感謝の気持ちも忘れずにこれからも学生生活を有意義に過ごしていきたいと思います。

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