JELAインド・ワークキャンプ2026が、2月10日〜20日の日程で開催され、日本全国から集った9名の学生が参加しました。今回もマハラシュトラ州ジャムケド市にある、医療福祉施設「Comprehensive Rural Health Project (=CRHP)」を訪れ、施設内の工房での義足作りや、施設修繕、菜園整備などのボランティアワークを行いました。
【インド・ワークキャンプ2026】10日間のキャンプがスタート! 羽田空港に全員集合!!
チャプレンとして、日本福音ルーテル蒲田・横須賀教会の市原悠史 牧師も参加し、毎日の終わりに聖書の御言葉を通して1日を振り返り、感じたことや気づいたことを分かち合う「ディボーション」を行いました。
キャンプ終了後に参加者から寄せられた感想レポートを掲載します!
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それでも、共にいる
⻆本眞里
今回のワークキャンプでの10日間は、私にとって自分の価値観や当たり前を見つめ直す時となりました。現地での様々な出会いを通して、人と共に生きることの意味について深く考えさせられました。
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| 義足を仕上げる途中の⻆本さん |
特に印象に残っているのは、畑仕事とスラム街での出来事です。畑では、雑草だらけの土地に土を運び、耕して苗を植える作業を現地の三世帯ほどの家族とともに行いました。そこで出会った子どもたちと夢中になって遊んでいた時、ある少女に「遊んでばかりじゃなくて、この子たちに働き方を教えてあげて」と言われ、大きな衝撃を受けました。私の中には「子どもは働くのではなく遊ぶべきだ」という当たり前があり、その価値観が揺さぶられたからです。また、プレスクールの子どもたちをスラム街へ迎えに行った際、泥の上に下半身裸で座っている赤ん坊を見たときも強い衝撃を受けました。私は正直、子どもを愛していないのかと親を責める気持ちを抱きました。しかし赤ん坊が泣き出すと、母親らしい女性が駆け寄り、抱き上げて優しくあやしていました。その姿を見て、自分の考えが一面的であったことに気づき、恥ずかしくなりました。私が子どもは働かなくていいと思うのも、赤ん坊を泥水の上に座らせるのはおかしいと思うのも、ただ、それが当たり前の環境に生きてこなかっただけにすぎないのだと、気付きました。もちろん、私たちが目指すべき社会は、子どもが遊びや学びの中でのびのびと成長できる社会です。安全で清潔な場所で、安心して子育てができる社会です。
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| ⻆本さん(左)現地の子どもと菜園整備のワーク |
しかし、インドで私が出会った人たちは、その理想とはまだまだ遠い現実の中で、それでも懸命に生きている人たちでした。決してたくさんのものが備わっているとは言えない環境の中でも、彼らの間に幸せや笑顔や愛は確かにあって、力強く生きている。自分の理想だけを掲げて、子どもたちに「働かなくていいよ」と、スラム街で出会ったお母さんに、「子育てはこうあるべきだ」と言うことが、このワークキャンプに参加した私がするべき事ではないのだと気付かされました。いまの私にはそんなことできません。子どもたちと一緒に照りつける太陽の下で一生懸命畑を耕す事、赤ん坊と一緒に泥水に座り、母親の帰りを待つ事。今の私には、ただそうやって今目の前にいる人のありのままを受け入れて共にいる事しかできないのだと気付きました。それは、無力なことかもしれません。なんの役にも立たないかもしれません。それでも、そうやってただ彼らと共にいる事で初めて、より良い未来や社会を、一緒に作っていくことができるのではないかと思います。
私のその気付きは、自分の価値観や当たり前を打ち砕かれる、とても重いものでした。しかし、ディボーションの時間は、そんな私の葛藤を優しく受け止めてもらえる時間でした。うまく言葉にできない時も、みんなが私のありのままを受け入れてくれたから話すことができました。聖書の御言葉は、時に重くのしかかってきましたが、市原先生のお話やみんなとの分かち合いを通して、最後には必ず励ましの言葉となっていました。
最後のディボーションの時に、市原先生が紹介してくださった「あなたの街でカルカッタを見つけなさい」というマザーテレサの言葉がとても印象に残っています。この10日間を通して、たとえ無力でもここにいたいという気持ちは当然のように生まれました。それでも私は日本に帰ることが決まっているし、戻れば自分の日常が始まり、ここでの出会いや経験が少しずつ離れていくかもしれません。しかし、出会ったお一人お一人のことを忘れず、祈ることはできます。CRHPの方々や現地の方々のように、自分に与えられた場所で最大限仕えることができる者になりたいと思います。
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| ⻆本さん(左)義足贈呈式で患者さんと共に |
このワークキャンプに参加するにあたりお支えくださった全ての人に感謝します。どうか、『わたしたち』の毎日が守られ、いつも神様の愛と恵みが溢れていますように。
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JELAはワークキャンプを通して、日本と世界の平和のために貢献する人=「奉仕者」の育成を目指しています。この奉仕者育成にご賛同いただけましたらぜひご支援いただけますと幸いです。


