2015/02/12

【短期宣教師(J3)だより】帰国後に神学校に行くキャロリン・キーナンさん

3月に米国に帰国する3名のJ3の皆さんの日本での思い出深いエピソードをお伝えしてきましたが、その中のキャロリン・キーナンさんが、アメリカの神学校で学ぶ決心ができたことは特別に嬉しいニュースですので、帰国なさる前にキャロリンさんの思いをご自身の言葉で以下にご紹介します。 

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神学校へ行きたいという思いは、実は日本に来る前からありましたが、牧師になる自信がなかったので真剣には考えないようにしていました。

アメリカにいたとき母教会の牧師に、どういうふうに神学校に行くことを決めたのかと訊ねたことがあります。彼女は微笑んでいましたが、神様からの召しはどのようにわかるのかと私が真剣に聞いていると見てとったのでしょう、とても良い助言をしてくれました。「神学校へ行くのはね、そうする以外に道はないと感じるほど、それが明確にわかるまで待ちなさい。いつの日かきっと、わかる時が来るから」。答えを聞いた私は、「その時」が決して来ないよう強く願ったのでした。

アメリカでのキャロリンさん
去年の夏、日本での2年間の奉仕を終えた後どうするか、真剣に考え始めました。米国での教師資格を持っているので先生になろうか、図書館の司書も悪くないし、学者もいいな、と次々にアイデアが浮かびました。どれもが私にとっては楽しく感じられ、またやるだけの技量も備えていると思えました。しかしいずれも、確かにこれだ、と言える確信がなく、何がいいのかわからなくなりました。考え続けるうちに、上にあげた職業についている自分が想像できなくなり、逆に繰り返し神学校のことが頭をかすめました。私は自分が神学校に行くべきだと心の中でわかっていたのです。他のことでは満足できないのですから。教師、司書、学者……どれも喜んで打ちこめる仕事です。でも、満足は得られない。もっと別のものを自分は求めている。ようやくそれが分かった私は両親に電話で、神学校に行くことにしたと伝えました。そして、この決断を自身のブログでも公開しました。アメリカ人の教会仲間に知らせてしまった以上、後戻りができないことを知っていたからです。
日本で活躍するキャロリンさん

ここに至るまでは長い道のりでした。神学校に行って牧師になる、たぶんそれは、16歳で家の修繕キャンプに参加した時以来ずっと心にわだかまっていた思いです。必要なのは、最後のジャンプをするための勇気でした。アメリカでの生活は毎日が心地よく安楽で、神様の召しについて真剣に考えなくても快適に過ごせました。じれったくなった神様は、そんな私を根底からゆさぶる必要を感じられたのでしょう。それで、食べ物から言葉、何から何までアメリカとは全く違う日本に私を置かれたのです。

日本で生きていくために、自分にないと思っていた勇気を奮う必要に迫られました。日本での2年間は、ある意味、とても居心地が悪くて恐かったです。もちろん、喜びに溢れた毎日でしたが、アメリカしか知らない者にとっては不便で不安でした。しかし、いろいろな恐れを抱いて毎日を過ごすことを通して、神学校に行くことを決断するための力と勇気が与えられたのです。

神学校に行くかどうかの呪縛から私を真に解き放ってくれたのは、日本での未知の体験から培かわれた勇気でした。この2年間は、神学校で学んだり牧師になったときに必要となるであろう事についての訓練と学びの期間でした。

牧師になるために神学校に行くと決めた今、私の心には平安があります。神学校での学びを今から本当に楽しみにしています。日本では先生でしたが、学生に戻って机と椅子の生活をやり直すのは、そんなに悪くないかもしれませんね。

日本の皆さん、私に勇気を与えてくださり、ありがとうございます!

キャロリン・キーナン
左からJ3のモーガンさん、キャロリンさん、ローラさん
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以上の話に関連した、キャロリンさんの日本での教会体験を愉快なエピソードとともに記した記事を、4月発行のジェラニュース次号に掲載します。お楽しみに!