2023/09/19

【English Bible & Workcamp 2023】参加者感想レポート⑦(小林 滉英さん)

JELAは7月30日から8月5日にかけて、中高生を対象にしたワークキャンプ「English Bible & Workcamp 2023」を開催いたしました!

終盤には全員が英語のスピーチを披露するプログラムも

今年のキャンプテーマは「Irreplaceable(かけがえのない)」全国から集った中高生と共に、栃木県の那須塩原市にあるキリスト教主義の農村指導者養成専門学校「アジア学院(略称:ARI)」を会場に、農作業や留学生との交流、職員の方のお話、そしてバイブルスタディやディボーションを通して、「かけがえのない」食と命と平和そして聖書の神様との関係について学びました。

特に創世記を取り上げて、日本語と英語のバイリンガルで行ったバイブルスタディでは、チャプレンのデイビット・ネルソン氏(日本ルーテル神学校4年)と、ジョナサン・マッカーリー氏(アジア学院チャプレン)がリードをし、アジア学院(ARI)での体験や学びを聖書の文脈で捉え直す機会を持ちました。

これらのプログラムをもとに、今回の参加者全員から感想レポートが提出されましたので、ご紹介したします!!

 今回は、小林 滉英さんのレポートです。

◇◆


「私と神様と隣人と自然の関係」 小林 滉英

 

 キャンプは最高に楽しかったです。そして、本当にたくさんのことを学べました。

毎日が素晴らしかったですが、その中でも一番心に残ったのが4日目です。この日は森林の牧場に行きました。牛一頭一頭を大切に育て、環境にも優しいこの牧場の理念は素晴らしいなと思いました。牛を見た後に、ミートソースパスタとアイスクリームを食べました。すごく美味しかったです。でもこれがあの牛さんたちから作られたのかと思うと、心が痛むとともに、牛さんたちへの感謝の気持ちでいっぱいでした。

 その後、帰って山下さん(アジア学院職員)が、アジア学院についてお話してくださいました。豚は人間に食べられるために、生後6ヶ月で殺されてしまうそうです。僕はそれまで、豚肉を当たり前のように食べていました。つまり僕は、豚を殺して食べることを当たり前だと思っていたのです。しかし、「肉を食べるためには、動物の命を頂かなければいけない」ということを学びました。毎日当たり前の日常を過ごせていること、「平和」に過ごせていることは、「命を頂く」ことの上に成り立っていたのです。僕たちが食べるために命を頂いている生き物たちに、心の底から感謝したいです。


たくさんの収穫物で重い台車も力強く


 アジア学院では、毎朝早起きして農作業をします。これを「フードライフワーク*」と呼んでいて、そのまま読むと「食べ物、命、働き」です。この3つは「食べ物を食べるには、命を頂く必要があり、命を頂くために、働く」というふうに繋がっていると思いました。フードライフワークを通して、食べるためには命を頂いているということを実感しました。

 ご飯の時間には、たくさんのパーティシパント(アジア学院留学生)と英語や日本語で話して仲良くなれたし、ほとんどがARIで取れたもので美味しかったです。また、アジア学院にはいつも音楽が溢れていて、とても心が満たされました。音楽を通しみんなと仲良くなることもできました。

 Bible studyDevotionも一つ一つが印象的でした。特に印象的だったのが、グループで意見を共有する時間です。一人一人の意見がとても深くて考えさせられました。人生の目的や、自分と神様や他の人、そして自然との関係や、また神様からの愛についてなど、みんなで考えて意見をシェアしました。

 僕は今まで、人生の目的について考えたことがありませんでした。でも、神様が一人一人を創造してくださったから、他の人もそうだし、僕の人生も、意味をもって創ってくださったのだと思います。だからこれからは、人生の目的が何か考えながら生きていきたいと思いました。

 特に、自分と神様、他の人、自然との関係についての分かち合いでは、友だちの意見がとても印象的でした。自分と自然の関係が、自分から自然に対する一方的な関係になってしまっていて、たくさん収穫したいからといって農薬や化学肥料を使うと、自然に優しくなくなってしまいます。自然に優しい農業をすることが大切だし、これは、神様との関係、他の人との関係でも同じことだと思いました。


命への感謝を忘れずに美味しくいただきました


 神様からの愛についての分かち合いもしました。僕たちには、常に神様からの愛が注がれていますが、うまくいかなくて、「本当に愛されているのか?」などと感じることもあります。でもそれもすべてが神様のご計画のうちだから、自分では悪いと思っても、神様には計画があり愛されているのだと信じ、神様を信頼して生きていこうと思いました。

 このキャンプには、知り合いが一人もいない中で参加しましたが、キャンプ終盤には全員がかけがえのない友だちになっていました。最後の夜のキャンプファイヤーでは、別れる意識も出てきて泣きそうでした。みんなとアジア学院で過ごせた1週間は本当に幸せでした。

 いつも僕たちを助けてくださり、このキャンプを運営してくださったJELAのスタッフの皆さん、アジア学院の皆さん、本当にありがとうございました。

 神様がこのキャンプに導いてくださったことに感謝しています。


※フードライフワーク=アジア学院で用いられている「食べものといのちとは切り離すことができず、 互いにとって必要不可欠である」という意味をもつ言葉。これを実践する農作業等のことも指す。


◇◆