2017/03/21

【国際青年交流奨学金】 アジア学院のJELA奨学生が卒業

発展途上国の農村リーダーを育成しているアジア学院(栃木県。通称ARI)の研究科生で、JELAが昨春から研修費を支援してきたマクドナルド・F・バンダさん(マラウィ聖公会司祭)の卒業発表が、2月28日にARIで行われました。JELAから森下理事長と下川職員が出席し、マクドナルドさんの全課程修了を見届けました。

2010年にも一般の研修生としてアジア学院で学んだマクドナルドさんは、アフリカにある母国マラウィでの5年の実務経験を経て、さらに学びを深めるため「研究科生」として昨年ふたたび来日しました。
発表するマクドナルドさん

研究科生は、学ぶ者であると同時に後輩を教えたり、ARIのスタッフとして学校の運営に関与したりする任務も担います。マクドナルドさんは発表の中で、「ARIが強調する『仕える指導者』(サーバント・リーダー)としての役割を実践することができた」と述べ、一年間の主な成果を紹介しました。

また、「JELAを通じて、段違いのエキュメニズム(キリスト教の教派一致促進運動)を経験した」とも語りました。このことについては卒業論文でも触れられ、該当部分を当ブログで紹介しました。マクドナルドさんは、「この経験によって、リーダーとしてコミュニティの一致に寄与し、教派を超えてすべての人のために働かなければならないと感じた」と述べ、故郷での活動に向けて思いを新たにしたようでした。

荒川校長(右)から修了証書
を受けたマクドナルドさん
マクドナルドさんと他3名の発表の後、卒業セレモニーが開かれ、同学院の荒川朋子校長より修了生へ修了証書が授与されました。荒川校長は後日JELAへ以下のメッセージを下さいました。

「最後の発表を見届けていただいたことをマクドナルド師はとても喜んでおりました。彼はJELAに今年1年ご支援いただいたことで、エキュメニズムについて自身が開眼したことを始終語っておりました。このことが彼の今後の司祭としての活動のあり方に大きく影響することは間違いないと思っております」。


マクドナルドさんは翌3月1日に日本を発ち、無事マラウィに帰国しました。今後は教会で司祭としての務めを果たしつつ、日本で培った農業とリーダーシップのスキルを活かして地元コミュニティの発展に貢献していくとのことです。マクドナルドさんの働きと、マラウィの人々の生活が護られ、祝福されることを祈ります。

森下理事長(左)とマクドナルドさん