2017/10/03

【リラ・プレカリア(祈りのたて琴)】修了生からの便り~アイルランドでの学び~

リラ・プレカリア研修講座の第3期修了生の横山恭子さんが、この夏アイルランドでハープを学んでこられました。その訪問記をご紹介いたします。

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アイルランドでのハープの学び

リラ・プレカリア研修講座3期修了生
横山 恭子

8年前にリラ・プレカリア研修講座に入学してアイリッシュハープと出会ってから、いつの日かアイリッシュハープのふるさとであるアイルランドでアイリッシュ音楽を学ぶことが私の夢でした。

今年の6月に夢が叶いました。アイリッシュ音楽はテンポが速いのですがスローエアと呼ばれるタイプの曲(歌詞の付いた歌の曲を楽器で演奏したもの)は比較的ゆっくりで優しい雰囲気で、情緒豊かなメロディを持っています。パストラルハープを患者さんに奏でる時に使えるのではないかと思い、嬉しくなりました。

今回は、ジャネット・ハービソンさんが主催しているアイルランドハープセンターというアイリッシュ音楽の学校の夏季講習を受講しました。得るものがたくさんありました。ジャネットさんはダブリン市内にあるトリニティカレッジの教授でもあり、学生にアイルランドの民族音楽の歴史と演奏法を指導している方です。

ジャネットさんはリラ・プレカリアについて興味を持ってくださり、色々質問してくれました。授業の中で「リラ・プレカリアの曲を弾いてもらえませんか?」と言われてびっくりしましたが、「キリエ」を弾かせてもらいました。彼女は「そのような曲は、私は初めてです」と言い、「患者さんにはとてもいいですね」と言ってくれました。

学びの最後の夜に、ジャネットさんとトリニティカレッジの生徒さんたちがコンサートをしてくださったのですが、彼女は何曲か演奏してから私の方を見て「恭子、この前聞かせてくれた曲を弾いてよ。私のハープを使っていいから。」と言うのです。あまりにも突然なので本当にびっくりして「えーっ」と思いましたが、勇気を出して前に出て行き、「キリエ」を奏でました。

終わったあとしばらくの間、沈黙の時間が流れて全員動きませんでした。キャンドルの炎だけがゆらゆらと揺れていました。一人の女性の方が私の方に近づいて来られて、「この音楽は賑やかさからだんだん静かな世界にすーっと移っていく音楽ですね」と感じたことを語ってくださいました。

今回の旅によって、リラ・プレカリアの働きがアイリッシュの方にもちゃんと伝わったことがわかり本当に感動しました。そして神様に感謝しました。

アイルランドにて筆者(右)
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