2023/04/05

【カンボジア・ワークキャンプ2023】参加者レポート⑨(本間いぶ紀さん)

JELAは2月13日から23日に3年ぶりとなるカンボジアでのワークキャンプを行いました。

引率3名を含む13名の参加者たちは、JELAが現地パートナー団体LWD(Life With Dignity)と協力して支援している2箇所のプレスクール(幼稚園)でのボランティア活動を行いました。また、カンボジア・ルーテル教会(Lutheran Church in Cambodia = LCC)にも協力してくださり、現地の青年会や礼拝に参加し、ボランティア活動を含めて、施設の子どもたちなどと交流を深めました。
アンコール・トム遺跡南大門前にて

カンボジアの歴史と文化を知るために、キリングフィールド、拷問博物館、戦争博物館、王宮などの見学や世界遺産アンコールワット遺跡の観光も体験することができました。

また、キャンプ中に毎晩行ったディボーションでは、チャプレンを引率してくださいました日本福音ルーテル日吉教会の多田哲牧師が、参加者の皆さんと共に、その日に体験したことを聖書と照らし合わせながら、振り返りと分かち合いの時間を過ごすことができました。 これらの体験をもとに、今回の参加者10名から感想のレポートをいただいておりますので、順次ご紹介いたします。

 以下は、本間いぶ紀さんのレポートです。

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本間さん(左)
カンボジアに滞在して数日が過ぎた夜、ディボーションでこの讃美歌を歌いながら心がとても満たされる感覚になったことを覚えています。讃美歌集によって訳の違いがあるため、その時歌った歌詞は、「ここは神の世界なれば」でしたが、私は慣れ親しんだ「ここも神の御国なれば」を思い出しました。私がこう感じた理由は、カンボジアにあるルーテル教会を3つ訪問することができ、日曜日には現地の方と共に礼拝を守ることができたからです。礼拝では私たちのために英語を使用してくださったのですが、私と隣に座る現地の方はクメール語・日本語という言葉という壁があっても、世界で聖書がたくさんの言語に翻訳され述べ伝えられているように、同じメッセージを聞いているのだということを実感しました。そして仏教国として知られ、仏教的生活習慣が根強く残るカンボジアで、キリストの福音が述べ伝えられているということに福音の強さを感じ、ここも神の御国なのだと思いました。

私は今回が2回目のカンボジアワークキャンプへの参加でした。3年前の2020年2月、私は大学1年生で、帰国後に「今回だけでなくこれからもカンボジアに関わり続けたい」という感想を残していました。就職を控えた大学4年生の今、この「関わり続けたい」という想いを実現できて、またコロナと共にあった大学生活を経て再びカンボジアに心を向けることができて、本当に嬉しく思います。
本間さん(右)子どもたちと折り紙

今回のワークは日程的にも内容的にもハードで、心身共に疲れが見える場面もありましたが、日曜礼拝での牧師先生の言葉にとても癒されました。「カンボジアにいる日本人はお金儲けをしに来ていることが多い。しかしあなたたちはあなたたちの存在と愛を届けにきた」という言葉です。正直ワークと言っても、機会だけでなく材料も用意していただいていたので、これを本当にワークと言っていいのかという心残りがある中でのワークでした。これは今回だけでなく前回の感想でもあります。しかし、この牧師先生の言葉によって救われました。なぜカンボジアの皆さんが笑顔で「オークン」(ありがとう)と言ってくれるのか、言葉も伝わらない私たちを歓迎してくださるのか、心の中のモヤモヤが一気に消え去りました。「行くだけで何かあると信じたい」と感想を残していた3年前の私にも答えが与えられたように思います。ちょうどこの日のディボーションでは、神は愛だという箇所を読みました。私たちがカンボジアの教会に愛を届けることができたのなら、それは間違いなく神の働きで、その愛は神そのものです。こんなにも聖書の箇所をハッキリと感じる経験をしたということに驚き、そして感動しています。
プレスクールの柵補強作業に懸命な本間さん(中央)

また、前回も訪れたTang Krang(タンクラン)村の教会では、3年前に出会った子どもたちと再会することができました。子どもたちに前回撮った写真を見せると、驚きながらも笑顔で「覚えているよ」と言ってくれ、その言葉だけで疲れが癒されました。彼らに再び出会うことができて、関わることができて心が満たされています。JELA職員の皆様、支援してくださった皆様に感謝申し上げます。
本間さんとタンクラン村の子どもたち