2015/03/03

【インド・ワークキャンプ2015】参加者のレポート(その5)

2月12日に成田を出発してインドでワークキャンプに参加したメンバー16名は2月22日に無事に帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

参加者の大柴佳奈さんからレポートが届きましたので、以下にご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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大柴 佳奈
(大学生)

今回の主題聖句は「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(マタイによる福音書7章12節)である。自分がこれまで生きてきた中でも、自分が嬉しいと感じることは相手にしても喜ばれることが多く、この言葉はまさにその通りであり、これからも大切にしていきたい。

義足に接着剤をつける大柴さん
就活に対する不安もありながら、私の人生のタイミングからして今であると意を決して申し込んだインドワークキャンプ2015。今回のメンバーは年代もバックグラウンドも様々で、だからこそ一層日々新しい発見をし、多くのことを学ぶことが出来た。自分が困難だと感じていなかったものが、もしかしたら他の人からすれば困難であるかもしれないということ。また自分が嫌だと思っていなかったことが、もしかすると相手からすれば嫌な気持ちになるような事かもしれないということ。私がこれまで着目すらしてこなかったことの一つ一つが、国や年齢の違う方々と一緒に生活する中で見えてきた。この事は、他の人が自分とは違った環境や年代に生まれ育ってきたということを知り、またその中でも交わりを続けていく中で初めて気付くことが出来るように思う。今回のキャンプでこのメンバーだったからこそ学べた新しい価値観や観点も多かったという点で、やはり神様の働きを強く感じた。

このキャンプでは義足作りを謳っているものの、それだけでなく幼稚園内のペインティングや着火剤作りなどといった他の様々な活動も行った。現地の人々と沢山の関わりを持ちたいと考えていた私にとって、スラム街の見学で出会った人達、幼稚園や村で出会った子ども達、義足を待ち望む人達に関わる時間が持てたことは大きな喜びであった。そして何よりも、義足職人たちの協力のもと義足を一本一本丁寧に仕上げていく中で、言葉が通じなくとも一緒に笑い合いながら現地の人達と過ごす時間は、本当にかけがえのないものであった。10日間という短い時間ではあったが、毎日顔を合わせて作業を共に進めていく中で、家族にも似たような感覚を味わうことができた。

大柴さん(左)とインドの子ども達
そして私はCRHPの働きにも、とても感銘を受けた。私自身、これまで僅かながらも国際協力に携わってきた者として、現地に根付いたプロジェクトを考え、かつ現地の人達を上手に巻き込みながら支援を継続していくことがいかに困難であるかを知っているからこそ、CRHPの凄さというものを肌で感じることが出来た。彼らは何かを始める時に、現地に住む人達でも実現可能なプロジェクトを、現地の人主体で進めていく。あくまでCRHPはインド人達の自立支援のために持続可能な方法を模索し、現地の理解を得た上で成り立っているという点に成功してきた理由があるのだろう。例えば、学校を建てるだけの政府とは徹底的に違っているのだ。CRHPは学校を建てた後のケアまでをしっかりと見越して支援を遂行している。このことに気付けたことは、これからも国際協力に何かしらの形で関わっていきたいと考える私にとって、とても勉強になった。

今回のキャンプでは、楽しいことや嬉しいことがあった反面、自分ではどうすることも出来ない悲しい現実にも向き合わなければならない時があった。しかしその時感じたことは決して無駄なことではなく、これからもその思いを忘れることなく、人の痛みが分かる人間でありたいと思う。神様のお陰で持つことのできた、国を越えた素敵な巡り合わせに感謝したい。そして、今回のキャンプに参加することが出来たのは、JELAスタッフの皆様、インドの皆様、各教会の皆様、私達の無事を祈っていてくださった皆様のお陰であると強く感じており、支えてくださった全ての方々に深く感謝を申し上げたい。ありがとうございました。