参加者の勝部久子さんからレポートが届きましたので、以下にご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。
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勝部
久子
(主 婦)
3月も半ばとなりインドでの経験も少しずつ薄れていく今日この頃です。義足作りの折に発症した金属アレルギーも快復し、帰国後、インドでの洗濯物を干すときに、日本の太陽はインドのあの燃えるような灼熱の太陽と同じなのかと疑いたくなるような、暖かく、ポカポカと心地よいものでした。 けれど今はあの暑さが懐かしくさえあります。
着火剤を作る勝部さん |
一杯のコップの水でする歯磨きや、バケツ一杯のお湯で、洗髪とほこりまみれの身体を洗う入浴。それも水が充分でないインドではぜいたくなことでした。トイレに行き水を流すことも気おくれがしたこと等々、日本とはかけ離れた不便な生活でしたが、それでもインドでは恵まれた十日間で、私にとっては貴重な日々でした。
朝食の後の祈りから始まる日課は三班に分かれての作業でした。義足作りでは、男女多くの人が順番待ちです。メジャーで足のサイズを測り、アルミを切り、つなぎ、たたき、のりづけをする。作業ではモーセさんを中心に、シュバさんが慣れていない私たちに手ぶり、身ぶりを混じえ教えてくれました。
幼稚園の保育室の内壁にスライドを使って下書きした、ゾウ、キリン、ニワトリ、シマウマ等々の動物たちに色を塗るのですが、ペンキが垂れてくるのをシンナーで拭き落しながらの作業です。最後までやりたいと思いながら時間が来ると次の仕事場への移動でした。途中でバトンタッチした色塗りも次のメンバーが上手に仕上げてくれ、思った以上の出来映えを見ると、一人でやり遂げたよりもお互いが連携して仕上げていく喜びの方が大きかったです。
着火剤作りは、新聞紙を細かくちぎり、木くずと水でこねたものを筒型に入れ、成型したものを型からはずすとき、二人が息を合わせ上手に抜けると喚声をあげて喜び、きつい仕事でも力を合わせることで次々と出来上がる喜びを覚えました。
作業の合間のチャイのなんとおいしかったこと。14:30~15:30のお話の時間。HIVを夫からうつされたラトナマラさんの話。生活のため、盗みを働いていた折、警察官に見つかり逃げる際に足を傷つけられ切断した男性の話。カーストが低いため苦労した保健婦のラランバイさんの話。それらの人たちが今ではここCRHPを通して一人の人間として変化してゆく暮しの姿にインドの実情が少し分かりました。
それでも隣りにあるスラムの現実も確かです。CRHPの幼稚園の働きとして、教諭のミーナさんが各家庭からピックアップした子どもたちに二度の食事を与えたり、カーストの身分が異なっていても手をつないで歌を歌う姿は、今では見慣れた光景だそうです。これからもこれらの小さな働きの場がインドにとって大きな存在になることを祈ります。
一日の作業を終えて、チャプレン棟での分かち合いは、疲れの中で聖書の御言葉を聞き、その日の出来事で良かったことと残念だったことを話し合い、喜び、感動、反省、共感のひとときでした。
CRHPの貴重な働きに参加出来たことを感謝しています。
CRHPの貴重な働きに参加出来たことを感謝しています。
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