2015/03/05

【インド・ワークキャンプ2015】参加者のレポート(その8)

2月12日に成田を出発してインドでワークキャンプに参加したメンバー16名は2月22日に無事に帰国しました。皆様のお祈りを感謝いたします。

参加者の江藤陽子さんからレポートが届きましたので、以下にご紹介します。
レポートの内容は、JELA事務局が一部編集したものです。

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江藤陽子
(農業)

作業する江藤さん
私は今、このキャンプに参加できたことを心から感謝している。それは、このキャンプで体験したすべてが、私の人生において宝物となったからである。その恵みをひとつひとつここに上げることは、スペースの関係でできないが、その中でも私の今後の進路に大きく関わる学びをシェアしておきたいと思う。

 私がこのキャンプで学んだ最も大きなことは「支援とは何か」そして、「教育の大切さ」である。CRHPの働きは、弱者に寄り添い、彼らが自立し、自分たちで生活できるようにサポートしていくことである。ただお金や物を与えるだけではない、「あなたは愛されていますよ」と言うだけでもない、必要な知識を与え、トレーニングをし、こうすれば生きていけるのだと教える働きであった。

CRHPは、確かに「キリストの手足」であった。神は一人ひとりを愛し、必要を満たしてくださる。そのように、CRHPは貧しい人々、明日、生きていけるかどうかもわからない人々の中に入って行って、その必要に耳を傾け、人々の「本当の必要」を満たしていた。

このキャンプで、CRHPの働きに関わった現地の人のお話を伺うことができたことも、貴重な体験であった。その中で、「CRHPに関わるようになって、何か変わったことがありますか?」という私の問いに対して、ある女性が「ここで教育を受ける前は、自分の隣に飢えて死にそうな人がいても何とも思わなかったが、今は、自分の分を半分分けてあげようと思うようになった」と答えたことに衝撃を受けた。私はそのようなことは当然だと思っていたが、「他者を思いやる心」や、「自分の持ち物を人に分ける」という考えは、私が受けてきた教育や、聖書の教えによるものだとそこで気づかされたからである。その時、人は育った環境や、受けてきた教育によって、個人の思想が大きく影響されると感じた。
 
帰国してすぐ、ある男性と出会った。彼はいつも私が利用している駅で、小銭をせびっているホームレスの男性であった。彼はいつものように駅の利用客に小銭をくれと手を出していた。その姿を見て、私ははっとした。私は今まで、そのような人に出会うとお金や食べ物をあげていたが、それはその場しのぎにしかならず、彼をその状況から救い出すことにはならないと気づかされたからである。その時私は、CRHPがしている「支援」の意味を体感した。本当の支援とは、その人に耳を傾け、本当の必要を満たし、その人が「人として生きていくことができるように応援していくこと」である。
 
私もCRHPに習い、「キリストの手足」となり、本当の「支援」をしていくことにした。神が私にしてくださったように、神から受けた恵みを、神が愛しておられるお一人お一人のために捧げていきたい。神がつくられた「神のかたちに似せてつくられた人間」が本当に人間らしく生きられるように。そのために私は、聖書的な世界観を教育していくことを目指していこうと思う。