2018/03/05

【カンボジア・ワークキャンプ2018】参加者レポート②(針田真由子さん)

JELAは2月14~24日にカンボジアでワークキャンプを行いました。

引率2名を含む9名の参加者たちは、JELAが支援して建設されたプレスクール(幼稚園)用のトイレ敷設工事その他のボランティア活動を行いました。また、現地の学校の子どもたちと遊び、カンボジア・ルーテル教会の青年会や礼拝に参加して他国からのボランティアと交流を深めました。

カンボジアの歴史と文化を知るためは、キリングフィールド、拷問博物館、地雷博物館などの見学や世界遺産アンコールワット遺跡の観光も体験することができました。

以下は、針田真由子さん(ルーテルむさしの教会)のレポートです。

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カンボジアから日本に帰り、普段の当たり前の生活が当たり前ではなかったことを身に染みて実感しました。ゴミのない道路や蛇口から出てくるきれいな水、食べ物に困らない毎日。これらはすべてカンボジアでは当たり前ではありませんでした。今回のキャンプでは、日本で不自由のない生活を送ることができていることに大きな感謝を覚えました。

内戦が終わって約20年、日本の戦後20年はオリンピックを開催していましたが、カンボジアは未だに発展途上国です。その背景には20年前、ポルポト政権による集団大虐殺があり、多くの知識人がその対象となっており、教師などの文字を読める大人はもちろん、メガネをかけているだけで殺されてしまった人もいました。そのためにカンボジアの未来を担う20代の若者たちが少なくなっています。

カンボジアの教会は、平日の午後は地元の子どもたちに勉強を教える学び小屋となります。4歳から6歳の英語のクラスや、12歳の算数のクラスなど合計5クラスあり、先生はアメリカ、ドイツ、オーストラリアから来ている学生と、英語の話せる教会の先生方がボランティアで行っています。通っている子どもたちは勉強したいという意欲がとても高く、熱心に学んでいました。日本では義務教育が整っており当たり前のようにできる勉強に、学ぶことができるありがたみが薄れているように思えます。勉強をしたくてもできない人がいることを知った今、これからは精一杯頑張りたいです。
子どもたちとコミュニケーションをとる針田さん(青いTシャツ)

そして、このキャンプでお祈りすることが好きになりました。毎晩9人で手をつなぎ一つの輪になって、その温もりを感じてするお祈りはそれぞれの想いが込められており、また誰かを想うものでした。

このキャンプで忘れられない瞬間は、プノンペンの教会の最終日に全員で手をつないでお祈りしたことです。日本語から英語、英語からカンボジア語に訳されて三か国語で交わしたお祈りは、世界の平和を感じるお祈りでした。一人ひとりが他国の人の平和を願う連鎖が続いて、世界の平和へとつながっていくのだと感じました。

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