2018/03/08

【カンボジア・ワークキャンプ2018】参加者レポート⑦(河田礼生さん)

JELAは2月14~24日にカンボジアでワークキャンプを行いました。

引率2名を含む9名の参加者たちは、JELAが支援して建設されたプレスクール(幼稚園)用のトイレ敷設工事その他のボランティア活動を行いました。また、現地の学校の子どもたちと遊び、カンボジア・ルーテル教会の青年会や礼拝に参加して他国からのボランティアと交流を深めました。


カンボジアの歴史と文化を知るためは、キリングフィールド、拷問博物館、地雷博物館などの見学や世界遺産アンコールワット遺跡の観光も体験することができました。


以下は、河田礼生さん(ルーテル三鷹教会)のレポートです。


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今回のカンボジア・ワークキャンプに参加させていただけたことに心から感謝します。一つ一つの奉仕活動を行ったこと、キリングフィールドや地雷博物館、毎日のデボーションを通してたくさんの学び、経験が与えられました。

私はカンボジアの子どもたちを「助けたい」という思いを持って、このキャンプに参加しました。しかし最初に行った、トイレのための穴を掘るというワークの中で、現地のカンボジアのワーカーに比べて、不慣れなこともあってもたついてしまい、わずかしか助けになれない自分の無力さを感じました。
プレスクールのトイレ敷設工事を手伝う河田さん
子どもたちと遊ぶ機会は多くありました。彼らを取り巻く学校環境は、日本でのそれとは大きく異なります。当然空調の設備などなく、音楽室などの特別教室もなく、水道水ひとつとってもタンクからの水で私たちには飲むことができないなど、衛生的にもとても良い環境とは言えないところでした。


しかし、そこで私たちと遊んでくれた子どもたちは、とても生き生きしていました。日本で育った私の価値観からはかわいそうに感じてしまいましたが、彼らはとても楽しそうでした。子どもたちと遊んだことで、助けになれなかったと悲観的になってしまっている自分がちっぽけだと感じました。そのとき、微々たるものだったかもしれないけどそれがちゃんと助けになってるんだとデボーションで杉本牧師が言ってくれた意味を理解しました。


私ひとりの力でカンボジアの子どもたちを助けること(salvation)はできるはずもなく、私が本当にやるべきだったのは、カンボジアの子どもたちのために行動すること(service)だったのだと感じました。


キリングフィールドや地雷博物館でもまた、多くのことを考えさせられました。虐殺を受けた人々、地雷被害に苦しむ人々を思うと、とても苦しくなりました。同時に、国のいう正義や、やらなければ殺される恐怖のなかで傷つける側になってしまうのではないかという不安にも苦しめられました。



カンボジアでの虐殺のことは今回初めて学んだことでした。こうした悲しみが繰り返されないように、ここで感じた苦しさをずっと覚え、またこうした事実を多くの人に伝えたいです。
アンコール・ワット遺跡にて

カンボジアでのすべての出会い・経験が、私にとってとても有意義なものでした。こういった活動に今後はもっと積極的に参加したいです。そして、日本で生活するなかでも微々たる力を尽くし、人に仕えることができるようになろうと思いました。


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